Part1がうまく聞き取れないけど、どうやって対策したらいいだろう・・・?
今回はTOEICのPart1を徹底解説します!
Part1はリスニングパートの中では難易度が高いパートではないです。
しっかり対策すれば満点が取れます。
ただ、油断をしていると意外に点数を落としてします。
リスニング問題の中でも最も難易度が低く、点数を上げやすいPart1の戦略と勉強法について紹介します。
Part1の出題形式と配点
まずは、あなたにPart1の出題形式や配点についてお伝えします。
出題数 | 6問 |
---|---|
配点 | 30点 |
内容 | テスト用紙上の各写真に関する説明文を聞き、最も的確に描写している文を一つ選ぶ。 |
解答時間 | 約5秒 |
注意点 | 選択肢がテスト用紙に書かれていないので、聞き取って解答する |
出題形式
Part1はリスニング問題の最初に出てきます。
問題数は6問で、問題冊子には日常やビジネス様々な場面の写真が記載されています。
4択問題となっており、
写真の内容を最も適切に表している選択肢を選ぶ
というシンプルな問題形式です。
配点
TOEICの配点は公開されていませんが、全体で200問あり、満点が990点です。
そのため、1問あたり5点くらいと考えるのが妥当になります。
ただし、各回で難易度によって点数にばらつきが出ないように、平準化されているので必ずしも1問5点ではありません。
目標点に対する、Part1で正解する問題数は下記になります。
目標正答数(6問中):
600点→4問/700点→5問/800点→5問
Part1の戦略と攻略
Part1の戦略
何度も言いますが、Part1はTOEICのリスニングセクションの中でもっとも簡単なパートです。
TOEICを初めて受験する人やこれまでに英語を勉強してこなかった人がPart1を受けても間違えることなく、思う以上に正解できます。
その理由は、2つあります。
- Part1で出題される単語は平易なものばかりであること
- 読み上げられる文章も5~10個程度の単語からできた短いこと
ポイントは、仮に自信がない問題が出てきてもそれを気にしないことです。
これを気にしてしまうと、それ以降の問題を解くモチベーションが下がります。
また、集中力が欠けてしまったりということになりかねません。
これは絶対にしてはならないことです。
正解かどうか不安に思う問題でも意外に間違えていないのがPart1です。
スピーカーが4つの英文を読み上げる前にその問題の写真をしっかりと見てください。
登場する人や物の数、その位置関係を把握するのがコツです。
また、問題を聞きながら写真を見るのではなく、先に写真を見ておいて英語を聞き取ることに集中するようにします。
TOEICのいずれのセクションにも言えることですが、Part1は消去法が有効です。
英語を聞いて正解を探すというよりも、明らかに不正解と思うものを除外するというイメージで問題に望んでください。
この意識を持つだけで正答率は大幅に上がります。
攻略の基本
1.音声を聞く前に写真をチェックし、迷わずマーク
問題間のポーズは5秒間しかないので、音声を聞く前に写真を見ることは当たり前になります。
解答に迷っても、次の問題のLook at the picture…が聞こえる前にマークしてください。
TOEICは時間との勝負のなので、潔くあきらめないと悪循環に陥るので注意してください。
2.目立つものに注目
人が写っている場合は「誰が」「どこで」「何をしている」か、そして「持っている物」の描写が正解になります。
その人物の目立つ行動や状態、服装などに注目してください。
主語に続く動詞の部分が最重要なので、それが違っていれば選んではいけないです。
3.想像を必要とする選択肢は不正解
正解の選択肢は、ストレートに写真を描写にしている場合が多いです。
想像を必要とする選択肢は、ほぼ間違いなく不正解です。
写真に写っていないものの名詞が聞こえた場合も、迷わず除外できる。
Part1 解答手順
サンプルとしてPart1形式の問題を作ってみましたので、一緒に確認しましょう。
(A)~(D)のうち最もふさわしい説明文を選んでみてください。
- (A)A man is opening a door(男性はドアを開けようとしている。)
- (B)A man is putting on his cap(男性は帽子をかぶろうとしている。)
- (C)A man is pushing a cart(男性はカートを押している。)
- (D)A man is stacking some boxes(男性は箱を積み上げようとしている。)
選択(C)の「男性はカートを押している」が正解になります。
- 手順1: Directions(説明)と呼ばれるサンプル問題を聞きます。この間に、Part1の6つの写真をざっと眺めてください。
- 手順2: サンプル問題が終わる手前でQ1の写真を見ます。目立つ人や物など、問われそうな点に注目します。
- 手順3: Look at the picture marked number 1 in your text book. (問題用紙の1番と記されている写真を見てください)のアナウンスを聞きます。シャープペンシルをマークシートの上において準備します。
- 手順4: 選択肢(A)を聞きます。正解と思えばマークシートを塗ります。不正解と思えば塗らずにペンを次の選択肢にずらします。正解・不正解が判断できなければ、いったん保留します。
- 手順5: 同じ要領で選択肢(B)から(D)を聞きます。途中で正解が確定できればマークシートを塗ります。正解候補が2つ以上残っていれば、もっとも確からしいものを塗ります。
私の経験上、4つの選択肢のうち1~2つが残ることが多いです。
こうした状況では特定の問題に悩みすぎないようにしましょう。
今の問題に悩んで次の問題まで間違えるより、潔く次の設問に進んでください。
なぜなら、そうした方が全体の正答率は上がります。
Part1 問題形式別の解き方
Part1の写真のパターンとして、「人」が写っているものか「物」が写っているものしかありません。
私は、Part1の問題形式を写真の種類によって4つに分類しています。
- 1人の人物写真問題
- 複数人の人物写真問題
- 風景と物の写真問題
- 乗り物の写真問題
1人の人物写真問題
この問題のポイントは下記になります。
選択肢を聞く前に、その人物が「誰であり」「どこで」「何をしているか」を確認
人物写真の場足、選択肢の約90%はその人物に関係するもので、必ず
・「どんな人が」(性別、職業など)
・「どこで」(オフィス、屋外、レストラン)
・「何をしているか」(歩いている、作業している)
を確認してください。
残りの10%は景色や物の描写なので、「写真の中で目立ているもの」をチェックしてください。
それではサンプル問題を使って確認しましょう。
- (A)A man is opening a door.
- (B)A man is putting on his cap.
- (C)A man is pushing a cart.
- (D)A man is stacking some boxes.
選択肢は道路を歩く男性の「動作と状態」を描写しています。
(A)意味:男性はドアを開けようとしている。男性は開ける動作をしていないし、ドアも写っていないので、不正解。
(B)意味:男性は帽子をかぶろうとしている。putting on(身に着けようとしている)は頻出するワナです。男性はすでに帽子をかぶっているので、不正解。
(C)意味:男性はカートを押しているの意味。写真の通り、男性はカートを押しているので正解になります。
(D)意味:男性は箱を積み上げようとしている。箱はすでにカートの上に積まれた状態なので、不正解。
また、以下はひっかけ問題でよく出るので気を付けてください。
put onは「身につける動作」、wearは「身に着けている状態」を表す。この違いを使ったひっかけはPart1によく出るので覚えておきましょう。
複数人の人物写真問題
この問題のポイントは下記になります。
全員の「共通点」「相違点」「位置関係」や、目立つ人物の「動作」「服装・持ち物」を確認
人物が複数いる場合は、TheyやSome peopleなどが主語になり、共通点が描写されやすいです。
WorkersやMusiciansなどの具体的な職業名が主語になることあります。
彼らが
・「何を着ているのか」
・「何を持っているのか」
・「どういう位置関係にあるか」
注目することが大切です。
一方、その集団の中で目立つ人物の状態、動作が描写されていることも多いです。
その場合は主語がOne of the men/women、One man/womanなどになります。
それではサンプル問題を使って確認しましょう。
- (A)The man are wearing long-sleeved shirts.
- (B)The men are preparing food at the counter.
- (C)some dishes are being washed.
- (D)One of the men is reaching for a bottle
(A)意味:男性たちは長袖のシャツを着ています。2人が来ているシャツは半そでなので、不正解
(B)意味:男性たちはカウンターで食事の準備をしている。写真のとおり、男性たちは料理の準備をしているので正解になります。
(C)意味:数枚の皿が表れているとろこだ。皿は見当たらないし洗っている動作をする人もいないので、不正解
(D)意味:一人の男性が瓶に手を伸ばしている。瓶は右手の男性の前にあるが男性は瓶を取ろうとはしていないので、不正解
風景と物の写真問題
この問題のポイントは下記になります。
目立つ物の「特徴」「状態」「相対的位置」を確認
まず、その風景が「どんな場所か」を把握することです。
公園や湖、海岸が頻出します。
前景や背景の目立つものと、それらの「状態」や「位置関係」に注目することです。
部分的にしか写っていないものは正解になりにくいです。
また、風景ではなくいくつかの「物」だけが目立ている場合は、「位置関係」が特に重要になります。
なお、選択肢の主語は全て異なることが多いので、聞こえた瞬間に写真内の何を描写しているのか把握してください。
それではサンプル問題を使って確認しましょう。
- (A)A picture frame is being removed from the wall.
- (B)Some chairs are stacked against the wall.
- (C)Some cushions have been arranged on the sofa.
- (D)A floor mat is being cleaned.
(A)意味:額縁の絵が壁から撤去されている。is being -edが使われていて人が写っていないので、不正解
(B)意味:いくつかのイスが壁際に積み重ねられている。積み重なったイスは見えないので、不正解
(C)意味:いくつかのクッションがソファに置いてある。写真を正確に描写しているの正解になります。
(D)意味:床のマットが掃除されているところだ。is being -edが使われていて人が写っていないので、不正解
乗り物の写真問題
この問題のポイントは下記になります。
乗り物の「位置」「状態」「方向」「人との関係」を確認
乗り物で頻出するのは、車とバス、自転車です。
飛行機、船、電車もたまに出題されます。
乗り物が「止まっているか」「動いているか」「どちらを向いているか」が重要になります。
乗客が写っている場合は「待っている」のか「乗り込んでいる」のかがよく問われています。
- (A)Traffic is moving in opposite directions.
- (B)Some vehicles have stopped at the intersection.
- (C)A pedestrian is approaching a corner.
- (D)Cars are lined up in a row.
(A)意味:車はお互いに反対の方向に進んでいる。車は路肩に止まっていて、すべて同じ方向を向いているので、不正解。
(B)意味:車が数台、交差点で止まっている。動詞までは適切だがintersectionが写っていないので、不正解
(C)意味:通行人が角が近づいている。主語のpedestrainが写っていないので、不正解。
(D)意味:車は一列に並んでいる。写真を正確に描写しているの正解になります。
「答えがない」と思ったら・・・
聞いた4つの選択肢の中に答えがないと感じるときがあります。
しかし、実際にはちゃんと答えがあります。
こんなときは、深く考えすぎず写真の内容にもっとも近いと感じるものをマークして次に進むことです。
答えがないと思っても焦らないことです。
ひっかけ問題
よくあるひっかけ問題は、写真の中心に人が写っているのに、正解に関係することは人の裏にある物だったりする問題が定番です。
この場合も、結局は人に対する動詞(動作)をちゃんと聞き取れてさえいれば間違うことはありません。
有効になるのは消去法です。
頭の片隅にこの手のひっかけ問題もあるのだということを意識しておきましょう。
また、問題文で似たような発音の単語が連発されることがあります。
これは正しい音が聞き取れているかを試されているもので、英語の正しい音を知らなければ正解にありつけないことが多いです。
英語の音に慣れることは時間がかかるので、短期的にできるようになることではありません。
そのため仕方のないことですが、この手の問題が出て分からないときは潔くあきらめましょう。
いずれにしても自分が思った以上に間違えないのがPart1です。
自信を持って回答して、Part2に備えましょう。
Part1の勉強法
Part1は情景描写についての問題です。
Part1の勉強法としては、普段から目に入ってくる景色を人や物を中心に英語として読み上げておくことです。
例えば、歩道に沿って車が一台停まっている様子を見たら、
A car is parked along the sidewalk.
のように、あたかもPart1に出てきそうな形でその情景を英語にしてみることです。
しかしながら、Part1は他のパートに比べて重要度がとても低いというのが私の経験で分かっていることです。
普通に解けばあまり間違えないのがPart1なので、勉強に投資した時間に対してリターンが少なくなってしまいます。
そのため、リスニングであればPart1よりもPart2,3,4の勉強に時間をかけた方がスコアアップにつながります。
他のPartの勉強をすればリスニングの力自体が鍛えられるので、自然とPart1の点数も上がっていくというイメージです
まとめ:基礎力をつけながらPart1全問正解
TOEIC試験の一番最初に出るのがPart1です。
Part1は試験で最初に解くパートなので、試験中のモチベーションに影響を与えます。
ここで自信をもって解答できればその後の問題を解く勢いがつきます。
まずはPart1の出題傾向をつかみ、しっかりと対策しておきましょう。
みんてぃあ