Part7はリーディング長文読解問題です。
TOEIC L&Rテストの中で最も難しいと言われており、苦手意識を持っている受験者が多いです。
あなたは解いている最中に時間切れになり、全問を終えられなかった経験のありませんか?
私もTOEIC初心者のころは同じ悩みを抱えていました。
いつも時間が足りなくてpart7が解ききれないという人は、効果的な対策方法や勉強法を知りたいですよね。
Part7の対策方法として、英語力をつけるために長文読解の勉強に時間をかけるべきだと考える人もいるかもしれません。
しかし、それだけではpart7の対策としては足りません。
Part7のスコアアップを目指すなら、長文読解の勉強に時間をかけるよりも、Part7の長文読解のコツを身につける方が効率的です。
Part7の文章や設問の形式にはパターンがあります。
そのため、そのパターンに慣れればよりはやく問題が解けるようになります。
特に英語力はあるのに、part7が時間切れで最後まで解ききれないというあなたへ…
解き方を見直すことで、スコアアップにつながります!
それでは、今回はPart7の戦略と勉強法について解説します。
Part7の出題形式と配点
まずはPart7の問題数や時間配分について、概要をご紹介します。
出題数 | 54問 1つの文書:10セット(各セット2~4問) 2つの文書:2セット(各セット5問) 3つの文書:3セット(各セット5問) |
---|---|
配点 | 270点 |
内容 | 1つまたは複数の文書と、それらに関する設問を読み、4つの選択肢から最適な答えを1つ選びます。設問は各セットにつき2~5問です。 |
解答時間 | 各設問につき1分~1分30秒 |
Part7の出題形式
Part7は長文読解の問題です。
Part7の文章は「英語圏で生活している人が、日常生活や仕事で見るであろう様々な文体」を想定しています。
Eメール、請求書、手紙のようなビジネス文章はもちろん、新聞記事、広告、予定表、といった日常的な文章も多数出題されます。
試験は文章、設問文、選択肢のすべてが英語で印字されています。
設問は内容理解を問うものが多いです。
リーディングセクションは全100問です。
Part7はそのうち54問と、リーディングの過半数を占めるパートです。
そのため、ハイスコアを目指す上級者はもちろん、英語初級者の方であってもPart7は避けて通れません。
Part7は以下に分類されます。
シングルパッセージ | 1つの文章を読んで2問から4問の設問に答える |
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ダブルパッセージ | 2つの文章を読んで5問の設問に答える |
トリプルパッセージ | 3つの文章を読んで5問の設問に答える |
以上から、Part7は合計15セットの長文を解くよう求められます。
リーディングの問題では半数以上を占める、とても重要なパートです。
以下、具体例になります。
シングルパッセージ
シングルパッセージとは、1つの文章を読んで解答する問題です。
1つの文章に対して1~4問程度の問題が出題されます。
Part7の中で最も問題数が多く、10セット(29問)はシングルパッセージの問題です。
ダブルパッセージ
ダブルパッセージとは、2つの文章を読んで解答する問題です。
2つの文章に対して5問の問題が出題されます。
2セット(10問)はダブルパッセージの問題です。
トリプルパッセージ問題
トリプルパッセージとは、3つの文章を読んで解答する問題です。
3つの文章に対して5問の問題が出題されます。
3セット(15問)はダブルパッセージの問題です。
「ダブルパッセージ」や「トリプルパッセージ」をみるとシングルパッセージより文章が多く、難しそうですよね。
そのため、「シングルパッセージが一番簡単そうだから、先に解いてしまおう」と考える人もいるかもしれません。
しかし、ダブルパッセージやトリプルパッセージ問題の中にも簡単な問題が複数含まれています。
またその逆もあって、シングルパッセージにも難しい問題が含まれている場合もあります。
その見分け方をこの後紹介します。
と、その前にPart7の配点についてお伝えします。
Part7の配点
Part7は先ほどご紹介した通り、54問の問題が出題されます。
TOEIC L&Rテストは全部で200問/990点満点であるため、Part7は全体のおよそ25%を占めています。
得点にするとおよそ270点程度になると考えられます。
大まかな配点で言うと、1問約5点と考えると、54問で270点分の得点がPart7で得られる計算になります。
目標正答数(54問中):
600点→33問/700点→38問/800点→43問
Part7の戦略と攻略
Part7の時間配分について
Part7の時間配分については、下記の表を参考にしてください。
設問 | 配分時間 |
シングルパッセージ(10題) | 30分 |
ダブルパッセージ(2題) | 10分 |
トリプルパッセージ(3題) | 15分 |
合計 | 55分 |
リーディングにあてられる75分のうち、Part5,Part6で20分程度、Part7合計で55分程度を使うのがおすすめです。
もちろん、人によって得意なパートがあります。
そのため、Part5,6が得意な方はより多い時間をPart7に使うことができるかもしれません。
しかし、Part5,6が苦手だからと言って時間を使いすぎるのはお勧めしません。
なぜなら、Part7はリーディングの得点の半分以上を占める重要なパートだからです。
Part5,6で多少ミスしてしまっても、Part7で取り返すことは十分に可能です。
そのため、Part7にできるだけ時間を残しておくことがおすすめです。
Part7の戦略
Part7をどのように解くかは目標とする点数によって大きく変わってきます。
点数ごとの攻略法はこのブログで引き続き詳しく説明していきます。
Part7はTOEICの試験の最後の問題であり、また最難関でもあります。
私はPart7が苦手だという人は多数知っていますが、Part7が得意だという人は知りません。
速読力、長文読解力、語彙力、集中力、情報処理能力などさまざまな要素がすべて組み合わさって高得点が取れる、これがPart7です。
また、試験の最後ということで体もヘトヘトです。
最後の力を振り絞って挑むという心構えを持つようにしましょう。
Part7で絶対にしてはならないことが2つあります。
- 1.初めに長文を読んで、その後に問題文を読んで回答する解き方
- 2.文章を文頭から読まずに文末から戻るように読んで意味を理解する
2つ目はは中学の英語の授業などで教えられた「戻り読み」というものです。
今現在、もしあなたが戻り読みをして英文の意味を理解しているのであれば、今すぐにそれを止めてください。
とにかく英文は文頭から読んで、読んだまま意味を理解していかなければなりません。
言葉にすると難しく感じることですが、そのための第一歩としてできることは今すぐ戻り読みを止めることです。
戻り読みを止めることによって、英文を文頭から読んで理解していくことに対する慣れがはじまります。
そして、英文は文頭から区切るイメージで読んで、頭の中で意味を構築して理解するようにしましょう。
これを詳しく説明するために以下の一文を例にします。
The president of the company announced a new plan to employ more than 100 people as line workers.
この長い例文を文頭から読んで意味を理解していくためにすべきことは、区切りのいいところごとに意味を理解していくという方法です。
The president of the company
その会社の社長は
announced a new plan
新しい計画を発表した
to employ more than 100 people
100人以上の人を雇う
as line workers.
ライン作業員として
このように区切りのいいところごとに意味を理解して、最後にそれを頭の中で構築すると、
「その会社の社長はライン作業員として100人以上の人を雇う新しい計画を発表した」
となります。
これによって読んだ英文の意味を文頭から理解することができるようになります。
Part7でも問題文を先読みすることが鉄則
リスニングセクションのPart3とPart4では問題文を先読みするようにと何度も説明をしました。
Part7でも先読みは必須です。
Part3やPart4と同様に、問題用紙の中に質問文とその回答の選択肢が記載されています。
真っ先にこれらを読んで、何が問われるのかを知った上で長文に取りかからなければなりません。
目指す点数によって先読みの仕方が変わってきます。
攻略の基本
1.文書と設問タイプを見極めて時間配分する
Part7は時間管理が全てのカギを握ります。
2016年4月まで旧形式テストでは、短く解きやすい文書は前半に、長く難解な文書は後半にありました。
しかし、2016年5月以降の新形式テストでは、その傾向は崩れました。
そのため、文書と設問のタイプを見極めて、解答根拠を見つけいやすい設問は確実に正解し、解答根拠を探すのに時間がかかる設問は時間を区切って取り組みましょう。
◎解答根拠を見つけやすい設問:
文脈問題、ピンポイント型問題、意図問題、同義語問題
◎解答根拠を見つけにくい設問:
選択肢紹介型問題、NOT型問題、文位置選択問題
読む文章量が多いダブルパッセージやトリプルパッセージも、文脈問題や同義語問題は楽勝に解けます。
文書タイプごとの典型的な構成に慣れておくことが重要になります。
2.キャッチとサーチでヒントを探す
個々の文書に取り組む際は、まず、10秒ほど文書を見て、目立つ情報をキャッチすることです。
次に設問を1つ読み、文書の中で関連情報をサーチします。
複数の設問を読んでも割れるるので、1問ずつ、順に解けばいいと思います。
3.設問と選択肢を読み、言い換えに注意
文書内のヒント情報に含まれる単語が選択肢に入っていたら、ワナである場合があります。
単語だけを手掛かりにせず、設問と選択肢の内容を正確に理解する姿勢が大切になります。
目標点数別戦略
800点以上を目指す人の戦略
重要なことを書いているので800点未満の点数を目指す人もお読みください。
800点以上を目指す人は、時間内にPart7のすべての問題を回答することが理想です。
質問文と回答文をすべて先読みすることです。
そして、あらかじめ何が問われるのかを知った上で長文を読み始めます。
長文を読みながら答えになる箇所がありしだい再び質問文に戻り、回答をマークしていくという手順になります。
また、厳密に言えば2通りの先読みの仕方があります。
- 1.質問文と回答文を両方読んだ上で長文を読み、答えの箇所が来たら質問文に戻り回答をする
- 2.質問文のみを読んで、長文を読む中で答えがある箇所に来たら質問文に戻り、そのときはじめて回答文を読んで回答をする
最近、私は後者の方法をとっています。
前者のメリット・デメリット
◎メリット◎
あらかじめ回答文も読んでおくので長文を読む中で答えを見つけやすいということです。
◎デメリット◎
先読みする量が増えること、先読みしたものを頭の中で記憶として留めておく量が増えることです。
後者のメリット・デメリット
◎メリット◎
先読みする量が減ること、そして先読みする量が少ないので頭の中の短期的な記憶の領域を使う量が減り、問題に集中できることです。
◎デメリット◎
前者と比べて答えになる箇所を見つけづらくなることです。
前者と後者の比較
この2つの方法はどちらが優れているとかはありません。
本人にどちらが合うかによるところが大きいです。
練習やTOEICの本番を通して、どちらの方法が自分には合っているか、スタイルを確立するようにしましょう。
800点以上の点数を目指す人は、基本的に長文をすべて読むようにした方がいいと思います。
◎スキミングについて◎
長文の中で答えになる箇所を探しにいくいわゆるスキミングという方法もあります。
しかし、これは~800点程度の点数を目指す人が取る方法です。
確かにスキミングで答えになる箇所だけをピンポイントで読んでいくという方法でも正解にたどり着けます。
しかし、間違ってしまう可能性も高くなります。
そのため、まっとうに長文をすべて読んでいく方が正解率は高くなります。
600点~800点を目指す人の戦略
この域の点数を目指す人の戦略としては、800点以上の点数を目指す人と同じです。
まずは問題文と質問文を先読みしてしまうことです。
そして、あらかじめ何が問われるかを知った上で長文に入っていくようにしましょう。
長文を読むスピードに自信がない人は、先読みする量を限定するのも賢い戦略です。
問題が4つある長文であれば、はじめから1問捨てるつもりで3問しか先読みしないということもありだと思います。
(どの問題を捨てるべきかは後述します)
自分の実力と目指す点数に応じて先読みする量を決定していくようにしましょう。
また、600点~800点程度を目指す人は長文を全部読むよりも、答えになる箇所をピンポイントで読むスキミングをした方がいいと思います。
- 問題文と質問文を読んで何が問われるかを理解します。
- そして、長文を頭から読んでいくのではなく、答えがありそうな箇所を探しながら読んでいくという方法です。
これは日本語の新聞を読む感覚と似ています。
新聞を一字一句逃さずにしっかりと読んでいる人はいないと思います。
そんなことをしていたらそれだけで1日の時間の多くを失ってしまうからです。
サラっと全体に目を通して、その中で重要だと思われる箇所のみを読んでいる人がほとんどだと思います。
これを英語の長文でも行います。
例えば、「何時に始まりますか?」という問題があれば問われるのは時間です。
長文にサラっと目を通し、その中で時間が記述されている箇所を見つけて、その周辺のみを読んで答えを見つけるという方法です。
スキミングは慣れが大切です、慣れれば少しずつできるようになっていきます。
スキミングは長文を読む量を減らすことができますが、その分、正解率が落ちてしまうものです。
この点には注意をしましょう。
~600点程度を目指す人の戦略
~600点を目指す人も先読みは必須です。
ここで考えることは、どれだけの量を先読みをするかということです。
基本的に各長文の最初の問題は「何ついて書かれていますか?」という文章全体の内容を問うものが多いので回答がしやすいです。
このように回答しやすい問題としづらい問題があるので、回答しやすい問題のみを先読みして解いていくといいです。
回答しやすい問題としづらい問題については後述します。
すべての問題を解けないことを前提に、試験終了時刻の1分ほど前になったら未回答の問題を適当にでもすべてマークするようにしましょう。
いかなる点数を目指す人でも、空欄がある状態で解答用紙を提出するべきではありません。
適当で構いませんので、必ずすべてのマークを塗りつぶした状態で回答用紙を提出するようにしましょう。
Part7の解き方
Part7で出題される問題のタイプは、なんとなく分かりましたかね?
では次に、Part7の長文を速く解く基本的な解き方の流れを紹介します。
TOEICでは比較的長く、難しい文章が出されることもあります。
でも、時間をかけてゆっくり丁寧に最後まで読むことはご法度です。
これから紹介する解き方の流れを意識して、できるだけ時間をかけずに設問を解く方法をマスターしましょう。
TOEIC part7の長文を速く解く、基本的な解き方の流れは以下の3ステップです。
- 1.各文章のインストラクションからすばやくテーマを把握する
- 2.文章全体を見て概要をつかむ
- 3.各設問と選択肢を読んで文章中から答えをさがす
それではさっそく解き方の流れを学んでいきましょう。
1. 各文章のインストラクションからすばやくテーマを把握する
Part7の各文章の最初に、その文章がどのような文章であるかを紹介するインストラクション(紹介文)があります。
インストラクションの文末には
- 「advertisement(広告)」
- 「e-mail(Eメール)」
といった単語が書かれています。
その箇所を見ると何について書かれた文章なのか(文章のテーマ)がすぐにわかります。
文章のテーマがわかるだけで、part7の難しい長文も格段に読みやすくなります!
では実際にインストラクションを見てみましょう。
赤で囲んだ部分がこの文章のテーマになります。
この例題の場合は「advertisement(広告)」と書かれているので、この文章を商品やサービスを広告するための文章だなとわかります。
TOEICのpart7でよく出るテーマをリストにしたので、事前に確認しておきましょう。
2. 文章全体を見て概要をつかむ
文章のテーマがわかったら、次に文章全体を見て概要をつかみましょう。
広告や記事の文章だと重要な部分が黒の太字になっていることが多いので、軽く目を通します。
メールの場合は
- 「To(宛先)」
- 「From(差出人)」
- 「Subject(タイトル)」
などを、このタイミングでチェックします。
さきほどの例題だと、「Used Car For Sale.」と黒の太字で書いてあることから、中古車販売に関する広告であるとわかります。
3. 各問題を読んで文章中から答えを探す
文章の概要をつかめたら、設問を読んで文章中から答えを探していきます。
例文の設問を見てみましょう。
No. 147 What is suggested about the car?
- (A) It was recently repaired.
- (B) It has had more than one owner.
- (C) It is very fuel efficient.
- (D) It has been on sale for six months.
設問の日本語訳は以下のとおりです。
No. 147車について何が述べられていますか?
- (A)それは最近修理された
- (B)それは1人以上の持ち主がいる
- (C)それはとても燃費がよい
- (D)それは6ヶ月間販売されている
まず選択肢(A)の内容について確認してみます。
本文の4行目に
「Struts replaced two weeks ago(Strutsは2週間前に交換された)」
とあるので、Aが正解である可能性が非常に高いと判断できます。
本来なら(B)~(C)の内容も、丁寧に本文と照らし合わせて確認したいところですが、そんな時間はありません。
なぜなら、1分で解く必要があるからです。
すぐに確認できるようなら、簡単に本文と各選択肢を照らし合わせてみて、(A)が正解であると確信できたら、解答用紙に記入して次の問題に進みましょう。
答えに迷ったら・・・
「答えはたぶん(A)だけど、確信はできないな」という場合は、、、
あとでわかるように印をつけておき、あまった時間で確認・修正するようにしましょう。
もし、(A)から(D)までの選択肢を読んで、文章から答えを探そうとしても、答えをひとつに絞れなかったり時間がかかりそうだと思ったときは、その設問は飛ばして大丈夫です。
とばした問題は、最後に余った時間で解くようにします。
最後にどれだけ時間が余るかはわかりません。
なので、絶対に違うと思う選択肢を除いた、いずれかの選択肢を選んでおいてください。
最後時間がなければさきほど選んだものを解答用紙に記入して提出しましょう。
空欄で提出するよりは、点数に繋がる可能性が高まります。
試験本番では問題用紙にメモができない決まりなので、仮で選んだ選択肢は解答用紙に印をつけておくといいですよ!
印をつけておくことで、見直しの際にひと目で未回答の設問が見分けられます。
解答欄のズレを防ぐこともできます。
ちなみにPart7の選択肢は、うっかり間違えて選んでしまいそうなひっかけ選択肢がたくさんあります。
例文の正解以外の選択肢を見ても、一瞬見ただけではどれも正解に見えてしまうかもしれません。
◎例題の不正解の選択肢◎
(B)It has had more than one owner.
2行目にOnly one owner「持ち主は一人」とあるので間違い。
(C)It is very fuel efficient.
燃費については文章内で触れられていない。
(D)それは6ヶ月間販売されている
4行目に6 months ago「6ヶ月前」とあるが、これは「ブレーキとタイヤが6ヶ月前に取り替えられた(Brakes and tires replaced six months ago)」という意味なので、間違い。
短い時間で正解を選ぶ必要があるので、間違えてしまうのはある意味しかたないかと思います。
TOEICについては、1問1問丁寧に解くよりも、できるだけたくさん解くことが点数アップに繋がりますから、正解に確信が持てなくても次の問題に進む勇気を持ちましょう。
Part7 ジャンル別のポイント
Part7ではメールや広告など、様々な長文を読んで解答する問題が用意されています。
人により得意・不得意はありますが、それぞれの文章に応じた問題傾向を抑えておくことで解答しやすくなることもあります。
ここでは特に頻出のジャンル別の攻略方法をご紹介します。
ジャンル | 出題数 |
Eメール | 5〜9文章程度 |
記事 | 1〜6文章程度 |
Webページ | 1〜4文章程度 |
広告 | 0〜4文章程度 |
告知 | 0〜4文章程度 |
手紙 | 0〜3文章程度 |
チャット(スマホ) | 1〜2文章程度 |
チャット(パソコン) | 0〜1文章程度 |
Email(Eメール)
EメールはPart7の中でも頻出です。
仕事の用件を伝えるメールはもちろん、病院の予約や商品の注文など、様々な要件でメールの文章が出題されることがあります。
Eメールを読むときのポイントは次の通りです。
◎差出人(From)◎
誰から送られたEメールなのか確認。
肩書や部署名も文脈理解に役立つので、本文下部の会社名や所属を確認。
◎宛先(To)◎
誰に対して送られるEメールなのか確認。
ヘッダーのTo欄と本文上部の宛先(Dear Mr. X等)が一致することを確認。
宛先は個人宛、会社宛、メーリングリストへの一斉送信などのパターンがあります。
◎メールアドレス◎
差出人と宛先にメールアドレスが記載されていることがあります。
メールアドレスの@(アットマーク)以下を見れば、差出人と宛先の関係性がわかります。(同じ会社の人or他人)
◎送信日(Date)◎
稀に送信日と内容を関連付ける問題が出るため確認。
◎タイトル(Title)◎
ヒントになることは少ないが一応目を通しておく。
メールで特徴的なのは、文章の主題がはっきりしていることです。
ほとんどのメールでは冒頭部分にどのような内容を伝えるメールかのヒントが隠されています。
まずは冒頭部分でどのような内容のメールかを把握し、詳細をおさえていけると正解を選べるでしょう。
◎最も重要なのは文書の目的◎
中でもクレーム対応の文書は頻出です。
配送の遅れや商品の欠陥に関するおわびと、今後の解決策や保証の方法が記載されていることが多いです。
対顧客のビジネス文書は論理構成がしっかりしているので、目的や結論といった重要な情報は最初の段落に書かれています。
なので、各段落の1行目と最後の行は読むことをお勧めします。
記事(Article)
記事もPart7に頻出の文章です。
経済に関する新聞記事や、会社の人事の速報、とある町の工事計画など、トピックは多岐にわたります。
記事を読むときのポイントは次の通りです。
◎セリフ◎
引用符で囲まれたセリフが多数出現するので確認。
例えば下記のよう感じです。
”This is our greatest achievement”, said Mr. Mike. (「これは私たちの最大の達成だ」とウィルキンス氏は言った)
のようにセリフが前に来る場合と、
Mr. Mike said “This is our greatest achievement”. (ウィルキンス氏は言った「これは私たちの最大の達成だ」)
のように、セリフが後に来る場合があります
◎情報の並置◎
Mike, a professor of Marketing in UC International College, said … (マーク・ウィルキンス、UC国際大学のマーケティングの講師は言った…)
のように、「, (カンマ)」を使った説明が多数出現
◎縮約形◎
International Sports Association (ISA)のような縮約形が使われることもあります。
新聞や雑誌の記事は視覚的な特徴が乏しいので、一目で情報をとらえることができません。
そのため、しっかりと読む必要があります。
トピックとしては、企業や施設の開業や新サービスの案内、地元の政治家や企業家・芸術家などの人物紹介、井ベンドの開催案内などがよく出題されます。
長い文書であることがおおく、選択肢照合型問題、NOT型問題なども頻出します。
段落ごとに内容を要約し、その役割と展開を意識しながら読むことをお勧めします。
ウェブページ(Webpage)
Web pageは「ウェブページ」の意味で、インターネットの英文Webサイトを想定した文章です。
著名人を紹介したり、健康に関する情報など、色々な情報が載っているウェブページが出題されることもあります。
ウェブページを読むときのポイントは次のとおりです。
◎内容◎
商品紹介ページ、レビュー、雑誌の申込み画面など、様々です。
◎URL◎
時々, https://toiguru.jp/reviews/の「review(レビュー)」のように、文章のヒントとなる情報が載っていることがあります。
◎表示◎
パソコン用の表示が多い。タブを模したものもある。今後はスマホ向けWebページの画面が出るかもしれない
広告(Advertisement)
advertisementは「広告」の意味です。
広告では、会社や商品について、強みを訴求するような広告が出題されやすいです。
広告の問題では、商品の価格や性能について問う問題も多く出題されます。
大きく分けると広告は2パターンです。
◎商品の広告◎
- 商品: 商品名(サービス名)、金額
- 営業日: 営業日、営業時間、とりわけ土日祝の営業、平日の時短営業の日
- 特典: 割引の条件、配送料無料、クーポン、初回特典等
◎求人広告◎
- 求人内容: 仕事内容、雇用形態(フルタイムorパートタイム)、勤務地など
- 応募方法: 電話、メール、書類を持参など
- 応募要件: 学歴、職歴、スキル、資格、推薦状など
◎「目的」「ターゲット」「申し込み方法」を探す:
広告では、まず「何が宣伝されているのか」を把握します。
その商品やサービスが誰のためのものかが問われやすいです。
よって、特徴やセールスポイントを把握することが大切です。
最後に、コンタクトの手段をチェックすることです。
例えば、
- 「電話をする」
- 「メールを送る」
- 「ウェブサイトを見る」
などが明記されています。
なお、「詳しい情報を知る方法」「割引や特典を受け取る方法」が問われたらラッキーです。
それらのヒントは、ほぼ間違いなく最後の数行に書かれているからです。
告知(notice)
noticeは「告知」の意味です。
告知文章を読む際のポイントは次の通りです。
◎内容◎
社内報、ホテルの客向けの案内、レストランの顧客向けの案内、レストランの従業員向けの案内、美術館の案内、小売店の特売会、求人情報、道路の閉鎖、ウォーキング・ツアーの案内、朗読会の案内、不在通知など様々
◎読み手に求められる行動◎
申込む、投票する、メールする、参加する、読んで理解するなど
◎ここだけは押さえよう◎
お知らせは、イベントの案内、会社の規則や何らかのルールの変更など幅広いです。
イベントの案内なら「日付」「開催場所」「特別なこと」などが問われます。
何かの「変更」を伝える文書では「いつから適用されるか」「どう変わるか」に注目してください。
手紙(letter)
letterは「手紙」の意味です。
会社のプレス向けリリースの手紙や、医者の予約に関する手紙など、お知らせなどを伝える手紙の問題が出題されます。
手紙を読む際のポイントは次の通りです。
◎宛先◎
文頭にDear X(Xさんへ)、欄外に相手の名前と住所が載ることもあります。
◎差出人◎
名前、所属、会社名、署名。欄外上部に差出人の情報がある場合もあります。
◎フォーマルな文体◎
受動態の使用、婉曲的な表現、:(コロン)や;(セミコロン)などの句読点
チャット(text message)
text message chainは「チャット」の意味です。
スマートフォンによるチャットアプリのやり取りを表す。
以前はあまり出題されませんでしたが、近年ではチャット形式の文章を読む問題が出題されます。
ポイントは次の通りです。
◎登場人物◎
2人のことが多い。1対1の対話。別人物について言及する場合もあります。
◎投稿時間◎
基本的に連続。途中で間が空く場合は何かが起きています。
◎カジュアルな文体◎
会話に近い、省略の使用、フレーズの使用などです。
online chat discussion (オンラインチャットでの話し合い)
online chat discussionも「チャット」の意味です。
パソコンによるビジネス向けチャットアプリのやり取りを表す。
ポイントは次の通りです。
◎登場人物◎
3人から4人程度。複数人が同時に会話をする。別人物について言及することも
◎投稿時間◎
基本的に連続。途中で間が空く場合は何かが起きている
◎比較的カジュアルな文体◎
手紙やメールに比べるとカジュアル
◎チャットでは参加人数に注意◎
チャットやテキストメッセージは、1回のテストに2セット出題されます。
1つは2問つき、1つは4問つきです。
2問つきのチャットの参加者は2人、4問付きは2~5人です。
3人以上が参加するチャットでは、送信が前後することがあります。
そのため、問い掛けと、それへの返答(ターゲッ文)が必ずしも連続しないことに注意してください。
4問付のチャットでは、参加者数が2人なのか3人以上なのかを最初に確認しておきましょう。
問題形式別のポイント
Part7の設問は以下の7種類に分けられます。
文脈型問題 | 5~10問程度 |
---|---|
ピンポイント型問題 | 15~25問 |
選択肢照合型問題 | 9~18問 |
NOT型問題 | 2~4問 |
意図問題 | 2問 |
文挿入問題 | 2問 |
同義語問題 | 2~4問 |
文脈型問題
文脈型問題とは、文書が書かれた目的、文書の読み手、その文書が掲載されている場所など、文書の「概要」を問う問題です。
例えば下記のような問題が出題されます。
“What is the purpose of this article?”
“この記事の目的は何ですか?”
この問題は、54問中5~10問程度出題されます。
文書全体に目を通し、趣旨を把握したうえで解くのが基本です。
文書の目的は、冒頭を読めば分かることも多いです。
例えば、メールでは冒頭に
I am writing to ~(~するためにメールを書いています)
と目的が明記されています。
ただし、選択肢では文書中の表現は抽象的に言い換えられていることに注意してください。
以下、具体的な解き方を紹介します。
What is the purpose of the notice?
- (A) To promote an event
- (B) To advertise a marketplace
- (C) To publicize a new service
- (D) To announce a street closure
このお知らせの目的は何か
- (A)イベントを宣伝すること
- (B)市場を宣伝すること
- (C) 新しいサービスを宣伝すること
- (D) 道路の封鎖を告知すること
文脈型問題を解くという観点からすれば、Part7の文章構成は2つのパターンに分けられます。
◎パターン1: 目的 → 説明
「目的 → 説明」は、
「私は払い戻しを受けたく、このEメールを書きました。先週購入したコートの裾が切れているのを発見したので、返品をしたいのです。手続きを教えてください」
のように、文章の目的(結論)から先に述べる構成です。
この場合は設問に答えやすいです。
◎パターン2: 説明 → 目的
「説明 → 目的」は逆で、
「私は先週、あなたのお店でコートを買いました。ところが、最近になって裾が切れているのを発見したのです。Webサイトによれば返品が可能だったはず。どのようにして払い戻しを受ければいいですか?」
のように、説明をしてから目的(結論)を書く構成です。
文脈型問題は複数出現しますが、パターン2(説明 → 目的)の場合は文を最後まで読まないと解けないです。
文脈型問題を先に解いてから他の問題を解くと二度手間になるので、文脈型問題は後回しにしても良いです。
テーマ把握問題によく出る問題文は次のとおりです:
What is the purpose of …? (…の目的は何ですか?) |
Why is X writing …? (なぜXさんは…を書いていますか?) |
Why was … sent? (…はなぜ送られましたか?) |
What is … about? (…は何についてですか?) |
ピンポイント型問題
ピンポイント型が問題とは、
- 「イベントはいつ始まるか」
- 「Mikeさんはどの部署で働いているか」
文書中の「特定の詳細情報」を問う問題です。
例えば下記のような問題が出題されます。
“Where will the company activity take place?”
“企業活動はどこで行われるのか?”
54問中15~25問程度出題されます。
設問に含まれる具体的な語句をキーワードとし、文書をスキャンしましょう。
キーワードは、固有名詞(人名、社名、地名)や数字(日付、価格)など、具体的であればあるほど有用です。
キーワードの周辺を読むと解答根拠が見つかります。
ただし、解答根拠が複数の箇所に分散していることもあります。
以下、具体的な解き方を紹介します。
Why is the shipment delayed?
- (A) A product is out of stock
- (B) A payment could not be processed
- (C) An item has been discontinued
- (D) An online sale has ended
発送はなぜ遅れているか?
- (A) ある商品が在庫切れである
- (B) 支払いが処理されなかった
- (C) ある商品が製造中止になった
- (D) オンライン販売が終了した
ピンポイント型は特定の情報について問われるため、その情報が存在すると思われる場所を探します。
先の設問なら「発送が遅れている理由」が本文のどこかにあるから、その箇所を読めば答えられます。
内容把握問題によく出る問題文は次のとおりです:
What …? (何) | Who …? (誰) |
Why …? (理由) | How …? (方法) |
How long …?(長さ) | How many …?(数) |
How much …?(量) | How often …?(頻度) |
選択肢照合型問題
選択肢検証問題とは、「Xについて何が示されていますか?」のような漠然とした質問に対して、4つの選択肢からもっとも適切な情報を選んで答える問題です。
下記のような問題です。
What is stated about ~?
~について述べられていることは何か?
~の部分がキーワードになります。
キーワードに関する記述を文書から探し、その部分を読んでから4つの選択肢を見て、正解だと思うものがあれば即決しましょう。
選択肢と文書の記述を1つ1つ照合している時間はありません。
難問だと感じたら、無駄に時間を費やさずに、適当な記号をマークして次に進みましょう。
選択肢照合型問題は、54問中9~18問出題されます。
文書に書かれていることを根拠として、勝手に推測をしないことが重要です。
以下、具体的な解き方を紹介します。
What is suggested about Amazon.?
- (A) It has more than 1,000 employees.
- (B) It is expanding into overseas markets.
- (C) It has recently moved to Atlanta.
- (D) It has multiple locations.
Amzon社について何が示されていますか?
(A) 1,000人以上の従業員がいる
(B) 海外市場に拡大している
(C) 最近アトランタに移転した
(D) 複数の店舗がある
設問文(Amazon社について何が示されていますか?)にはヒントとなる情報が含まれていないので、4つの選択肢をそれぞれ本文と照らし合わせて正誤を検証します。
選択肢検証問題を効果的に解くポイントは本文を一気に読みすぎないことです。
本文を3行、4行と読んでから設問に戻ると内容を忘れてしまうので、1行ごとに選択肢を検証すると良いです。
選択肢検証問題によく出る問題文は次のとおり:
What is indicated about…? (…について何が示されていますか?) |
What is suggested about…? (…について何がわかりますか?) |
What is stated about …? (…について何が述べられていますか?) |
What is true about…? (…について正しいものはどれですか?) |
選択肢検証問題はPart7で時間が足りなくなる原因の1つです.
特に, 本文を2度読みするとたちまち時間がなくなってしまいます。
なので、選択肢検証型は常に注意して進めたいです。
NOT型問題
NOT問題とは、問題文に大文字のNOTが含まれている問題です。
例えば下記のような問題が出題されます。
“What is NOT mentioned as a feature of the product?”
製品の特徴として挙げられていないものは何か?
4つの選択肢のうち、文書の内容と一致するものが3つあります。
それらを特定し、消去法で残った1つ(文書と一致しない選択肢)を正解とします。
4つの選択肢に目を通してから文書を読めば解きやすくなります。
2つのタイプがあります。
- ピンポイント型の設問にNOTが入ったタイプ
- 選択肢照合型の設問にNOTが入ったタイプ
後者の方が難易度が高いです。
照合すべき情報が箇条書きやリスト形式になていれば正誤を判断しやすいが、根拠が分散している場合は超難問になります。
時間切れになりそうなときは、真っ先に捨てるべきです。
出題数は54問中、通常は2~4問なので、ダメージは少ないです。
以下、具体的な解き方を紹介します。
What is NOT indicated about iphone?
- (A) It offers reasonable prices
- (B) Easy to use
- (C) Many cases and other accessories
- (D) Many people have it
iPhoneについて示唆されていないことは何か
- (A) 手頃な価格を提供している
- (B) 使いやすい
- (C) ケースなどのアクセサリが多い
- (D) 持ってる人が多い
NOT問題で正解になる選択肢は2つのパターンがあります。
1つは文中で述べられていることに関する誤った情報です。
例えば、高価なのにもかかわらず、手ごろな価格(A)とあれば、選択肢Aが正解(=誤った情報)となります。
もう1つのパターンは、文中で述べられていない情報です。
iphoneが使いやすい(B)、ケースなどのアクセサリが多い(C)、持ってる人が多い(D)の情報が文中にあり、手頃な価格を提供している(A)だけが述べられていなければ、選択肢Aが正解となります。
NOT問題によく出る問題文は次のとおりです:
What is NOT mentioned about …? (…について述べられていないことは何ですか?) |
What is NOT true about …? (…について正しくないものは何ですか?) |
意図問題
意図問題とは、スマホ・PC上のメッセージのやりとりやチャットの特定の文(ターゲット文)を引用し、その意図を問う問題です。
例えば下記のような問題が出題されます。
At 9:15 A.M. what does Mr. X most likely mean when he writes,” Shouldn’t be a problem”?
午前9時15分、X氏が書いた「Shouldn’t be a problem」とはどういう意味だろうか。
ターゲット文は、別のチャット参加者による問いかけ(質問・依頼・提案)に対する返答であることが多いです。
まずは問いかけを特定して、その返答としておかしくない内容の選択肢を選ぶのが鉄則です。
選択肢が1つに絞り込めないときは、たいていターゲット文直後に追加のヒントが隠れています。
テキストメッセージやチャットは2セット出題され、意図問題が必ず1問ずつ含まれます。
54問中2題出題されます。
以下、具体的な解き方を紹介します。
At 9:30 A.M., what does Mr. Chen most likely mean when he writes, “I don’t mind”?
- (A) He is willing to take over Ms. May’s duty.
- (B) He does not want to answer Ms. May’s question.
- (C) He does not know why the problem happened.
- (D) He is happy to meet with a new client.
午前9時30分、X氏が「気にしない」と書いたのは、どういう意味である可能性が高いか。
(A) 彼はメイさんの任務を引き継いでも良いと思っている
(B) 彼はメイさんの質問に答えたくない
(C) 彼はなぜその問題が発生したかわからない
(D) 彼は新しいクライアントと喜んで会う
書き手の意図問題のポイントは文脈を読み取る力です。
I don’t mind.の文字通りの意味は「私は気にしません」です。
しかし文の前後関係によって
- 「気にしないから何かをやっても良い」
- 「気にならないくらい無関心である」
など、様々な解釈ができます。
書き手の意図問題が出た時は、会話の前後を熟読して、もっとも確からしい選択肢を選びます。
書き手がどのような心境でその発言をしたのか理解できれば、自ずと答えを選べると思います。
尚、どうしても書き手の意図がわからない場合、選択肢の内容をポジティブとネガティブで分けると良いです。
例えば、ポジティブな内容は下記の通りです。
- 「彼はメイさんの任務を引き継いでも良いと思っている(A)」
- 「彼は新しいクライアントと喜んで会う(D)」
一方、ネガティブな内容は下記の通りです。
- 「彼はメイさんの質問に答えたくない(B)」
- 「彼はなぜその問題が発生したかわからない(C)」
会話の詳細がわからなくても、おおよそのニュアンスがわかれば選択肢を絞り込めます。
書き手の意図問題の問題文は次のとおりです:
At 10:00 A.M., what does X mean when s/he writes “…”? (午前10時00分にXさんが…と書いた際, 何を意図していますか?) |
文位置選択問題
文を無理なく挿入できる位置を、文書中に4カ所ある-[数字]-.の中から選ぶ問題です。
例えば下記のような問題が出題されます。
In which of the positions marked [1.], [2.], [3.], and [4.] does the following sentence best belong?
“Depending on the reception of these diners, lunch service may be added later.”
次の文は、[1.]、[2.]、[3.]、[4.]と記された位置のうち、どれに属するのが最も適切か。
“これらのお客様の評判次第では、後でランチサービスが追加されるかもしれません。”
3問付き、または4問付きの文書の最後の問題として、合計2問出題されます。
難易度が高いので、時間が足りなくなりそうな問題は潔く捨てることです。
先に他の設問を解き、文書のテーマと展開を頭に入れてから挿入文を読みましょう。
接続副詞や代名詞、またはthis event(このイベント)など、つながりを示す語句が含まれていれば大きなヒントになります。
各空所の直前の文とかみ合うかを確認しましょう。
空所の後ろにあるつながりを示す語句がヒントになることもあります。
以下、具体的な解き方を紹介します。
In which of the positions marked [1.], [2.], [3.], and [4.] does the following sentence best belong?
“Depending on the reception of these diners, lunch service may be added later.”
- (A) [1.]
- (B) [2.]
- (C) [3.]
- (D) [4.]
文挿入問題を解くには文章の理解が何よりも重要です。
文中の空白に挿入文を当てはめ、もっとも意味が自然に通る箇所を選ぶ。
文挿入問題を解く際は、挿入文に含まれる文法要素がヒントになります:
itとthey:
「それ」や「それら」は、本文の空白直前に対応する名詞があることが多いです。
(例: 新商品を考案した。それは…)
the:
「その○○」といった場合、本文の空白直前に対応する名詞があることが多いです。
(例: 新商品を考案した。その試作品は…)
thisとthat:
「この○○」や「あの○○」も同様に、 本文の空白直前に対応する名詞があることが多いです。
(例: 新商品を考案した。この商品は…)
his, her, itsなど:
「彼の○○」、「彼女の○○」、「その○○」も同様に、本文の空白直前に対応する名詞があることが多いです。
(例: X氏は新しい会社を立ち上げた。彼女の会社は…)
alsoやtoo:
「…もまた」を意味する表現は、文中で情報を追加的に示す場合に使われます。
(例: X氏は新しい会社を立ち上げた。彼女はまた、前の会社でアドバイザーも行っている…)
固有名詞:
Best Marketing Inc., (ベストマーケティング社)などの会社名、Ventom(ベントム)などの商品名が挿入文にあれば、空白の箇所に新規で登場することが多いです。
(例: X氏は新しい会社を立ち上げた→ベストマーケティング社は100人を新規採用する)
文挿入問題の問題文は次のとおり:
In which of the positions marked [1.], [2.], [3.], and [4.] does the following sentence best belong? “…” ([1.], [2.], [3.], [4.]と記載された箇所の後、次の文が入るのに最もふさわしいのはどれですか?) |
同義語問題
同義語問題とは、設問で指定された文章中の語句の同義語を選ぶ問題です。
下記のような問題が出題されます。
“The word “XXX” in paragraph Y, line Z, is closest in meaning to ○○?”
通常では54問中2~4問出題されますが、まれに5問出題されることもあります。
主にダブルパッセージ、トリプルパッセージで出題されます。
実はこの問題解く順序があります。
- 手順1.そのごくが含まれる文をよく読み
- 手順2. 文意に合う動議を選択肢から選び
- 手順3.選んだ語をもとの文に代入して確認する
語句の知識を問う問題であると同時に、読解問題であることに注意してください。
選択肢には違う文脈であれば同義語になり得る語句が複数あるので、文脈を軽視すると間違えます。
この手の問題は、まずは長文の中のどの単語かを見て、その単語を知らなければあきらめましょう。
仮にその単語を知っていたとしても、回答の4つの選択肢を見て自分の知らない単語が多ければ潔く捨てましょう。
知っている人には秒殺できるが知らない人は解けないのがこの手の問題です。
比較的短時間(30~40秒)で解けるので、時間切れそうになりそうでも同義語問題は飛ばさにことです。
The word “place” in paragraph 1, line 8, is closest in meaning to
- (A) identify
- (B) locate
- (C) submit
- (D) categorize
第1段落の8行目のplaceに最も意味が近いのは
- (A)見分ける
- (B)特定の場所に置く
- (C)提出する
- (D)分類する
語彙問題を解くポイントは2つあります。
1つ目は、
「パラグラフ」と「行」の区別をしっかりとつけ、該当の語句を直ちに早く発見することです。
2つ目は、
選択肢の語彙を文中の空白に当てはめ、それでも意味が通るものを選ぶことです。
Part7の語彙問題は文脈の中での語の使い方を問うものだから、「言い換え」ができるかどうかが判断の決め手になります。
もっとも、選択肢の語彙の意味を知らなければ、いくら考えても正解はできない。
わからない語彙が複数出現したら、もっとも確からしい選択肢にマークをして、次の問題に行ってしまっても良いだろう。
語彙問題によく出る問題文は次のとおりです。
The word X in paragraph 1 line 1 is closest in meaning to (第1段落・1行目にあるXに最も意味が近いのは…) |
Part7のスコアをあげるコツ
Part7ですぐにスコアを上げる3つのコツに以下に記載しておきますね。
時間配分を必ず守る
Part7は時間配分を正しく行わないと、後半で時間切れになります。
Part7の時間配分は次のとおりです。
設問 | 配分時間 |
シングルパッセージ(10題) | 30分 |
ダブルパッセージ(2題) | 10分 |
トリプルパッセージ(3題) | 15分 |
合計 | 55分 |
ほとんどの受験者にとって、55分間でPart7を解くのは、練習時の倍以上のスピードに感じると思います。
ただ、これほどの速度を出さなければ制限時間内に全問を解き終えられず、最後の数十問を「色塗り」する結果になります。
仮に分からない問題があったとしても、一度飛ばすのがおすすめです。
先に自分の分かる問題をすべて解いた後で、分からなかった問題を解くようにすることで答えられない問題を減らしましょう。
よく出るフレーズを覚える
Part7では頻繁に使われるフレーズが存在します。
これらは意味をそのまま覚えれば文を読めるので、頻出フレーズから学習するといいです。
Part7によく出るフレーズは次のとおり:
According to (…によると) |
as soon as possible (可能な限り早く) |
as you know (ご存知のとおり) |
Be aware (…を知っていてください) |
Be sure to (必ず…してください) |
Congratulations on (…おめでとうございます) |
Could you please …? (…してくださいませんか?) |
Do not hesitate to contact us (遠慮なくご連絡ください) |
E-mail us at (…宛にメールしてください) |
Feel free to contact us (お気軽にご連絡ください) |
for more information (さらなる情報は) |
give us a call at (…に電話してください) |
I am writing to (…のために書いています) |
I would like to (…したいです) |
I’m certain that (…と確信しています) |
I’m wondering if (…かどうかと思っています) |
If possible (可能なら) |
if you have any questions (もし質問があれば) |
let me know (私に知らせてください) |
let us know (あなたに知らせます) |
Make sure that (…を確かめてください) |
Note that (…に気づいてください) |
Please be advised (…を知ってください) |
Rest assured that (ご安心ください) |
Thank you for (…をありがとうございます) |
Thank you in advance. (前もってお礼申し上げます |
Visit our website at (Webサイトにお越しください) |
We are happy to (…を喜ばしく思います) |
We are pleased to (…について嬉しく思います) |
We’re sorry to hear (…を聞いて残念に思います) |
解答中の集中力を維持する
本番試験特有の課題に集中力があります。
Part7は設問数が54問と長いので、解いている最中に集中力が切れがちです。
筆者が実践する集中力維持の方法は次の2点となります:
◎Part7の構造をよく理解する:
Part7は
- シングルパッセージが10文章
- ダブルパッセージが2文章×2セット
- トリプルパッセージが3文章×3文章
と決まっています。
歩き慣れた道が苦と感じませんよね?
それと同じように、Part7の構造を理解しておくと、気が楽になります。
◎キリの良いところで小休止する:
シングルパッセージの中間地点、ダブルパッセージの前、トリプルパッセージの前など、キリの良いところで小休止を取りましょう。
筆記用具を置き、頭を上げ、背伸びをするのがおススメです。
数秒程度の休みが作業効率を上昇させ、数分以上の時間短縮をもたらします。
本番試験に近くなったら公式問題集などを使い、Part7を通しで解くことで、集中力管理の練習をしよう。
練習時に集中力を維持できれば、本番でもきっとうまくいくはずだ。
メールの宛名や補足などの細部にも気を遣う
Part7の意外な落とし穴は、メールの宛先や補足を間違ってしまうことです。
例えば、手紙の場合差出人と受取人を逆にとらえてしまうと、適切に解答するのが難しくなってしまいます。
しっかりと”From:”や”To:”といった情報を読み取り状況を把握しましょう。
また、手紙以外にはカタログなどに出てくる割引情報なども狙われやすいところです。
例えば50個以上購入すると20%オフ、夜19時以降は入場料が半額、などのように様々な条件で割引が行われるような文章が頻出します。
なかなか問題文を細部まで読み込む時間はないかもしれませんが、時間の限り詳細をつかむようにしていきましょう。
文章同士のつながりや、時間の経過を考慮する
これはダブルパッセージ・トリプルパッセージに言えることですが、複数の文章間でのつながりや時間経過による状況の変化に気を配ると高得点を獲得できるでしょう。
例えば、①商品の広告②口コミサイトでのレビューのようなパッセージ構成だった場合、商品を買った人がレビューを書いている状況だと推測できます。
また、①メール②スケジュール③返信のメールのような場合はイベントの調整などでやりとりが行われている、と推測できます。
このように文章同士の関連性や、時間の経過による状況の変化を察知し、イメージを膨らませながら解答していくことが重要です。
Part7の勉強法について
Part7の勉強法としては、上で説明した攻略のためのテクニックや戦略を意識しながら問題を解いていくことです。
そして、問題を解くときは必ず時間を計りながら解くようにしましょう。
時間内に多くの問題を解くことが点数アップにつながります。
以下に勉強のポイントを記載しておきます。
文章の全体像をつかむ力をつける
長文問題で重要なのは、まずは大意をつかむこと。
長文では冒頭の2~3文を読んでから、文章の内容や問題で問われそうな箇所をイメージするようにしましょう。
また、分からない単語があったとしてもあまり気にせず、文全体が言いたいことを読み取るようにしましょう。
文章の詳細を読み取る力をつける
先ほどの「文章の全体像をつかむ」とは逆ですが、詳細を把握することも重要です。
文章の詳細は選択肢で問われることも多く、詳細を把握することは得点率を上げる大きな鍵となります。
まずは、文章の大意をつかむことが重要です。
しかし、慣れてきたら詳細把握もしっかりと意識して文章を読み、取りこぼしをなくすようにしましょう。
一度読んでしっかりと理解する精読力を身につける
Part7を効率よく解くための鍵は、「返り読みをしない」ことに尽きます。
「返り読み」とは、一度読んだ文章を何度も戻って読むことですが、これを減らすだけで大きな時間削減につながります。
よく、「読むスピードを上げろ」というようなTOEICの教材が多いですが、これはあまりおすすめできません。
なぜなら、いかに長文を読むのが早くなっても、文章を的確に理解できなければ、何度も読み返す必要が出てきてしまうからです。
これでは短い制限時間内で問題を解ききることは難しいです。
こで、1度読んだ文章をしっかりと理解する「精読」をおすすめします。
選択肢のひっかけや問題の意図を理解する
Part7ではひっかけ問題が出題されたり、選択肢が複雑なこともありますが、問題には一定の傾向があります。
いきなり本番試験に挑むのではなく、事前に公式問題集などを解いておき、出題傾向を把握するようにしましょう。
5~6種類問題を解いておけば、どのような問題が出題されやすく、ひっかけに使われやすいのか、自分の中で目安がわかるようになってきます。
まとめ:Part7を制して目標スコアを達成する
ここまでPart7の問題傾向と対策、勉強方法について見てきました。
内容をまとめると次のようになります。
- Part7はシングル・ダブル・トリプルパッセージの三種類があります
- 本文と設問の順番は概ね一致します
- Eメールや広告など様々なタイプの文章が出ます
- 内容把握問題、選択肢検証問題、推測問題などが出ます
- 本番では特に時間配分に注意して解く
TOEIC Part7はリーディングテストの中では最難関と言われています。
しかし、やった分だけ得点が伸びやすい分野でもあります。
Part7を戦略的に解けるようになればリーディングスコアは大幅に上がります。
この長文記事を最後まで読み終えたあなたはいま、Part7で成果を出せるようになっているはずです。
みんてぃあ