時間をかけて勉強しているのになかなか覚えられない。
一生懸命に読んでいるのに、知識が一向に記憶へ定着しない。
そんな、あなたに向けた記事になります。
受験勉強は主に、「インプット」と「アウトプット」の2つに分かれています。
インプット:知識や情報などを頭に入れる
- 授業、解説を聴く
- 参考書や教科書を読む
- 暗記をする
- インターネットで有益な情報を見る
アウトプット:インプットによって得た知識から成果物を作ること
- 習ったことをノートにまとめる
- 覚えたことを使って問題演習をする
- テストをする
- 人に何かを教える
- 発表や意見をするにテキストを入力
簡単に言えば、下記の通りです。
アウトプットというのは、問題集をやること
アウトプットと記憶の関係
勉強して実力を上げるためにはアウトプットが必要不可欠です。
なぜなら、アウトプットを通して知識が記憶として定着していくからです。
そもそも脳には記憶を整理する機能が備わっていまして、人間が生きていくために必要な記憶とそうでない記憶を選別してくれます。
つまり、使わない記憶は消去(忘却)するようになっているのです。
たとえば、あなたはおとといの晩御飯を覚えていますか?
多くの人は覚えていないと思います笑。
このように使われない記憶は忘れてしまうんです。
逆にいえば、覚えたいことは必ずアウトプットして使う必要があるんです。
つまりいくら高い教材や参考書を見たり、塾や補習に通ったところで、このインプットとアウトプットがかみあっていなければ全く意味が無く、効率はゼロ!と言ってもいいです!
せっせと時間をつぎ込んでも無駄になってしまいます。
そんなの最悪ですよね。
実験結果
もし、あなたがテキストを読んで暗記をする「インプット中心」の勉強をしていると危険です。
検証:インプット中心の勉強はダメなのか?
イギリスのある大学で生徒を120人を集め、以下の2つのグループに分けて、一週間後テストを行いました。
- 1. 教科書を読むなどのインプット型の勉強を14分間行なったグループ
- 2. インプット型の勉強と問題演習形式の勉強を 各7分間ずつ行なったグループ
実験結果:
インプットと問題形式の勉強を行った グループの方が35%成績UP
理由は簡単で、膨大な情報のなかから脳が記憶としてとどめるのは「使う記憶」だけだからです。
一方、「使わない記憶」は全部忘れるように人間の脳はできています。
例えば、あなたはおとといの晩御飯に何を食べたか覚えていますか?
多分、あなたは覚えていないと思います。
なぜなら、それは「使わない記憶」だからです。
でも、去年のクリスマスに家族とどこでなにを食べたかというようなことは覚えていますよね。
それは、思い出として誰かに話したり、ふとしたときに思い出したりと、「使う記憶」だからです。
アウトプットとは情報を「使う」ことそのものですよね。
これが、記憶のためにアウトプットが重要な理由です。
つまりいくら高い教材や参考書を見たり、塾や補習に通ったところで、このインプットとアウトプットがかみあっていなければ全く意味が無く、効率はゼロ!と言ってもいいです!
失敗が記憶を強化する
結論から言うと、インプットとアウトプットの「黄金比率」は、 3:7 です。
今にも「アウトプット7割は多すぎない?」という声が聞こえてきそうですが、3:7がベストなんです。
これについては、コロンビア大学で興味深い実験が行われています。
検証:アウトプットはどれほど重要か?
小学3年生から中学2年生までの100人の子供を対象とし、 9分間で人名名鑑に書かれた人物プロフィールを暗証するように指示します。
「覚える時間」(インプット)と「練習する時間」(アウトプット)の割合は、グループごとに異なる時間で行わせる。
実験結果:
約40%を「覚える時間」に費やしたグループが最も好成績!
年長の生徒になると約30%を「覚える時間」に費やしたグループが好成績!
そのため、インプットとアウトプットの比率は4:6がベストの割合のようにも見て取れます。
しかし、注意すべきは年長の生徒になると「覚える時間」が少なく済んでいるところです。
つまり、ざっくり言い換えれば、
・初心者はアウトプットに6割の時間を振り分ける
・熟練者はアウトプット7割の時間を振り分ける
というのが効果的な学習ということになります。
まあ、どちらともアウトプットの割合が多いことには変わりありませんね。
真逆の比率で学習していた方がほとんどではないでしょうか。
私もそうでした。
なぜ、アウトプットの比率が多いのか?
人間の記憶の仕組みにヒントがあります。
まず、人間の脳は得た情報を一時的に脳の海馬と呼ばれる部位に保存します。
これが、短期記憶ってやつです。
そして次に、「重要だと判断された情報」は海馬から移動し、別の部位に保存されて長期 記憶となります。
つまり、「脳に新しい情報を重要なものだと判断させることが鍵になる」というわけです。
では、脳はどのような情報を重要だと判断するのか?
脳は、頻繁に使われた情報を重要だと判断する仕組みになっています。
具体的には、2週間に3回以上が目安と言われています。
要するに、2週間に3回以下しか使われない情報は記憶されないということを意味するわけで、それを防ぐためにもアウトプットに7割もの時間を費やす必要があるんですね!
アウトプットすれば、勉強で言えば問題集を解けば解くほどインプットした記憶が強固になります。
なので、ぜひ 3:7 の黄金比率を守って勉強してみてください。
本当に使える勉強法
アウトプット勉強は下記の通りにするといいです。
- STEP1:解答解説が充実している問題集を1冊用意する。(*注意:解答を見ればなぜその答えになるのかわかる程度の解説があれば十分です。)
- STEP2:問題集の問題を読み、5分だけ考える。
- STEP3:わかるようだったらそのまま解いてみる。わからなかったら解説をじっくり読み込む(→インプットする)
- STEP4:次の日復習をする
この「アウトプットありきで、インプットしていく」という方法は、「時短」と「実践力養成」のダブル効果を得られる効果的な方法です。
もう時間がぜんぜん無くてピンチに陥っている人には、個人的に“起死回生の打開策”としておススメできる方法です。
ぜひ、試してみね!
みんてぃあ