Part3では会話問題が出題されますが、リスニングが苦手で困っていませんか。
Part1やPart2に比べて格段に英文量が増えます。
そのため、Part3とPart4を攻略することは、TOEICでハイスコアを獲得する上で欠かせない大切な項目になります。
しかし、特に英語初級から中級の受験者に多く見られる悩みが以下になります。
- Part3で点が取れない
- 会話の流れについていけない
- 設問を解いたりマークシートを塗っている間に次のリスニングが始まる
これらは試験を何度か受けるうちに出題形式に慣れ、それと共に次第に改善されていく悩みかもしれません。
しかし、確実にスコアアップするにはしっかりとした戦略が必要です。
頻出単語や文法を覚えること、公式問題集などでTOEICの問題に慣れることが大切です。
また、今回ご紹介するテクニックをTOEIC対策に盛り込んでいくといいと思います。
今回はPart3の戦略と勉強法について解説していきます。
Part3の出題形式と配点
まずは、あなたにPart3の出題形式についてお伝えします。
出題数 | 39問(会話が13セット) |
---|---|
配点 | 195点 |
内容 | 2人又は3人の人物による会話と、その会話に関する設問が3問、放送されます。テスト冊子には設問(グラフィック問題では図表)と選択肢が印刷されています。設問の解答として最も適切な選択肢を一つ選ぶ。 |
解答時間 | 各設問につき約8秒。ただし、グラフィック問題の解答時間は12秒。 |
注意点 |
|
Part3の出題形式
Part3は会話形式の問題が出題されます。
1つの会話につき3問問題が出されます。
全部で13の会話が出題されるため、合計39問(3×13)を解く必要があります。
Part3はこれまでのPart1,2とは異なり、長文問題のリスニングになります。
Part3では二者間もしくは三者間での会話が問題文として読み上げられます。
この問題文は、配布された問題用紙の中には一切記載されていません。
- 概要1:問題文が読み上げられると、次は問題文の内容についての質問文とその質問文の答えとなる4つの回答文が読み上げられます。
- 概要2:この質問文と4つの回答文は問題用紙に記載されています。
- 概要3:そして、4つの回答文の中から問題文の内容に適しているものを1つ選択します。
Part3は複数人によって行われる会話であるため、会話に急展開が生じることがたまにあります。
Part3の配点
Part3は先ほどご紹介した通り、39問の問題が出題されます。
TOEIC L&Rテストは全部で200問/990点満点であるため、Part3は全体のおよそ5分の1を占めています。
得点にするとおよそ195点程度になると考えられます。
目標正答数(39問中):
600点→24問/700点→27問/800点→31問
Part3の戦略と攻略
Part3の戦略
Part3はTOEICの中で最もクニックによって点数が取れてしまうセクションです。
そのためリスニングの勉強をするという感覚よりも、テクニックを知ることです。
そしてテクニックを本番で実践できるように問題に慣れることが大切です。
具体的なテクニックについては後半で詳しく説明していきます。
TOEICではアメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアの4つの国のスピーカーが使われています。
これらの4つの国の英語というのは、確かに発音が異なります。
しかしながら、いくら発音が違っても英語は英語です。
そのため、この点について気にする必要はありません。
上級者になれば「この発音はオーストラリア人だな」という感じで分かるようになります。
分からないうちはすべて「英語」として聞けば特に問題はありません。
私が初めてTOEICで730点を超えたときも、スピーカーによる国籍の区別はできていませんでした。
それでも問題なく点数を取ることはできます。
スピーカーの国籍は一切気にする必要はなく、ただ英語として聞けば問題ありません。
攻略の基本
1.必ず設問を先に読む
Part3で絶対にしなければならないテクニックは、問題用紙に記載された質問文と4つの回答文の先読みです。
先読みとは、読んで字のごとく、問題文が読み上げられる前に問題用紙に記載された質問文と4つの回答文を先に読んでしまいます。
具体的には、3つ目の設問の後の8秒のポーズを利用して、次の会話が聞こえる前に3つの設問を読むことです。
*設問32~34はディレクションが読まれている間を利用すること
これをしておくと、問題文の中で何が問われるのか事前にある程度の情報を持ってリスニングできます。
Part3のリスニング自体の難易度は高くはありません。
使われている語彙は簡単なものばかりです。
何が難しいのかというと、聞いた問題文の内容を自分の頭の中に留めておく短期的な記憶です。
聞いた瞬間は内容を理解しているものの、問題を聞き終えると聞いた内容を忘れてしまっていります。
これは聞いた問題文の内容を自分の頭の中に留めておく短期的な記憶力が欠けていることが原因です。
しかし、この能力を身につけるのは簡単ではありません。
そのため、ポーズは解答に使うのではなく先読みに使います。
- 1:選択肢には1秒だけ目を通すで構わない。
- 2:設問を読む際はポイントを絞る。
- 3:特に「設問の主語」を確認
(正解のヒントは、その人物が言う可能性が高いため)
2.マークシートは塗らない
確実に先読みするには、マークシートを塗らないことが一番大切です。
Part3とPart4ではマーク欄の内側に軽くチェックだけすれば先読みに専念できます。
リーディングセクションが始まってから一気にPart3/Part4の69個のマークを塗りつぶすのがおススメです。
この工夫だけでもスコアは劇的に上がります。
3.設問を「森」と「木」に分類
「木を見て森を見ず」という表現をあなたは知っていると思います。
「森」は全体を、「木」は個々の詳細な情報を指します。
Part3とPart4の3つの設問には、全体的な内容を問う「森タイプ」と個々の細かい情報を問う「木タイプ」があります。
「森」問題は後でも解けるので、早めに「木」問題に集中させることが大切です。
Part3 解答手順
まず、問題用紙は下記になります。
TOEIC Part3は複数の人物による英語の会話を聞くパートです。
場面はレストラン(スタッフと客)、オフィス(上司と部下)、電話(業者と客)など様々あります。
- Part3は全部で13の音声が用意されています。
- それぞれ3つの設問があるので、合計39問を解きます。
- 音声の長さは30秒から40秒程度。
- 設問文と選択肢は解答用紙に印字されています。
- 音声は1度しか放送されない。
例題を見てみましょう(Mは男性、Wは女性の発話を表す。)
Question 32 through 34 refer to the following conversation.
M:Hi Karen, I wonder if you can help me. I have a doctor’s appointment tomorrow afternoon, so I need someone to take my shift at the restaurant.
W:No problem – I can do that. Would you cover my shift next Monday evening in exchange?
M:Of course. I’ll let the supervisor know about the change in schedule right now.
(和訳) 問題32-34は次の会話に関するものです。
男性:やあ、カレン。僕を助けてくれないかと思って。僕は明日の午後に医者の予約があるから、レストランでの僕のシフトを引き受けてくれる人が必要なんだ。
女性:問題ないわ。私が引き受けられるわよ。代わりに、来週月曜日の夕方のシフトを担当してくれる?
男性:もちろん。予定の変更について、今すぐ上司に知らせるね。
Q32.What does the man say he has to do tomorrow?
- (A)Have his car fixed
- (B)See a doctor
- (C)Submit a report
- (D)Plan an event
Q33.What does the man say he has to do tomorrow
- (A)Collaborate on a project
- (B)Meet at a restaurant
- (C)Exchange contact information
- (D)Trade work Shifts
Q34.What will the man probably do next?
- (A)Notify a manager
- (B)Cancel an appointment
- (C)Train new staff
- (D)Clean a work area
Q32は「男性は明日、何をしなければならないと言っていますか。」の意味です。医者の予約があると言っているのでBが正解
Q33は「話し手たちは何をすることに同意していますか。」の意味です。シフトを交換について話しているのでDが正解
Q34は「男性はおそらく次に何をしますか。」の意味です。上司に知らせると言っているのでAが正解
では、以下に実際の先読みのフローについて記していきます。
手順1: Directionsの最中にQ32~Q34の先読みをする
Part3はQ32から始まります。
Part3に入るとき、パート3のディレクション(説明)が英語で読み上げられます。
説明: あなたは2人以上の人々の会話をいくつか聞きます。それぞれの会話で話し手が何を言っているか、3つの質問に答えてください。それぞれの質問に最も適した回答を選び、解答用紙に(A), (B), (C), (D)のいずれかをマークしなさい。会話はテストブックには印刷されず、1回だけ話されます。
このディレクションは毎回同じで、かつ直接問題とは関係ありません。
そのため、このときからすでに先読みをしていく必要があります。
Part3のディレクションが読み上げられている最中にQ32~34の質問文と4つの回答文をそれぞれ読みます。
手順2: 音声を聞く
TOEIC Part3の音声は、次の案内から始まる。
Questions 32 through 34 refer to the following conversation.(問題32-34は次の会話に関するものです)
この案内が流れたら先読みを止め、音声を聞く体制に入る。
音声が流れている最中は意識を集中させ、注意深く聞き取ろう。
手順3: 設問に答える
音声が終わったら、3つの設問文が順番に放送されます。
1つの設問が読み上げられると、約8秒間の間が空いた後、2つ目の設問が述べられます。
Q32. Where most likely are the speakers?(約8秒の間)
Q33. What is the problem?(約8秒の間)
Q34. What will the man do next?(約8秒の間)
ここで重要なのは、設問解答を必ずしも放送のペースにあわせなくてもいいです。
設問文と選択肢は問題用紙に印字されているので、設問文の放送を待たずとも、問題用紙を見て解答を選べます。
Part3において、設問はできるだけ早目に解答できるのが望ましいです。
そうすることにより、次の音声セットの先読みをする時間が確保できます。
現在の問題を迅速に解答し、次の手順に進みましょう。
手順4: 次の設問を先読みをする
現在の問題を解き終わったら、次の問題の音声が始まるまでの間に、設問の先読みを行う。
『手順2: 音声を聞く』で述べたように、次の音声が始まる合図は
Questions32 through 34 refer to the following conversation.(問題32-34は次の会話に関するものです)
です。
これが流れたら先読みを止め、音声を聞き取り、設問に解答する。
手順5: 以後、同じ手順を繰り返す
以後、Part3の終わるQ70まで「先読み→設問解答」のサイクルを繰り返す。
Part3で正答率を上げるには集中力の持続が必要不可欠です。
集中力は中間地点(Q44-Q61あたり)で切れやすいので、深呼吸をするなど都度注意を高める工夫をしよう。
先読みの注意点
先読みをする上で注意をしなければならないことは1つあります。
- 先読みのペースを絶対に崩さないこと
- 目標点数によって先読みする量を決定すること
1.先読みのペースを絶対に崩さないこと
先読みのペースが崩れるのには大きく2点あります。
- 回答に戸惑うこと
- 質問文や4つの回答文を読むのに時間がかかる
こうならないための対策としては、ペースが崩れたら潔く1問捨てて先読みのペースを立て直すということです。
Part3で高得点を取るには先読みのペースを崩さないことが最重要です。
1問に固執することでその後の問題を落とすよりも、1問潔く捨てて再度先読みのペースを作り直す方が確実に点数は取れます。
先読みのペースを崩さないこと、これは絶対に守ってください。
2.目標点数によって先読みする量を決定すること
理想はすべての質問文と回答文を先読みすることです。
しかし、すべてを先読みすることが難しいと感じる人もいるはずです。
そんな人は、自分ができる範囲で先読みをするようにしましょう。
大切なことは先読みのペースを崩さないことなので、ペースを崩さないことを前提に先読みする量を決めるようにしましょう。
また、自分が設定している目標点数によっても先読みする量は変わってきます。
満点を目指す人はすべてを先読みする必要があります。
しかし、400点を取りたいと考えている人はそれぞれの問題ごとに先読みする量を減らしてください。
そして、先読みした問題を確実に取りにいくようにしましょう。
3.高い集中力が必要
先読みをしないといけないこと、問題文が長いことなど、Part3は高い集中力が必要になります。
こんなとき、意外にも大切になるのが深呼吸です。
問題の合間で深呼吸をして脳にたくさん酸素を送り込むようにしましょう。
たったこれだけで、だいぶリフレッシュして次の問題に取り掛かることができるようになります。
Part3の問題形式
Part3は会話問題と言いましたが、その中でも3種類に分けることができます。
それぞれの種類について知っておくことで、本番でも落ち着いて解答に臨むことができます。
2人の会話問題 | 9~10題 |
---|---|
3人の会話問題 | 1~2題 |
図表付き会話問題 | 2~3題 |
合計 | 13題 |
早速3つの種類について解説していきます。
2人の会話問題
最もベーシックなのは、登場人物が2人の会話問題です。
男性と女性の会話になっていて、3~5往復程度の会話が読まれます。
1つの会話につき、100~130語程度の英語を聞くこととなります。
会話のシチュエーションや中身について、問題が設定されます。
5つのストーリー
Part3は登場人物が単なる雑談をしているわけではありません。
30秒程度の会話から3つの設問をつくるため、会話には必ず構成、すなわちストーリーがあります。
Part3の各音声は次の5種類のストーリーのうち、3つから4つの要素を使って作られる。
- 導入: 会話の出だし。相手への声かけ。
- 問題: 問題の発生
- 要求: あるいは相手に対する要求
- 提案: 問題に対する提案
- 意思決定: 提案に対する意思決定
例として、冒頭の問題をストーリーに分析してみましょう。
M:Hi Karen(導入), I wonder if you can help me. I have a doctor’s appointment tomorrow afternoon, so I need someone to take my shift at the restaurant.(要求)
W:No problem- I can do that.(意思決定)
例題は「導入→要求→意思決定」でストーリーが展開しています。
まず、「やぁ、カレン」と声をかけた後(導入)、「医者の予約があるからシフトを引き受けてくれる人が必要」と問題についてやり取りしている(問題)。
これに対して「いいよ」と言っています。(意思決定)。
Part3の設問は概ねストーリーごとに出題されます。
例題の場合、「導入」は短いので除外するとして、設問は「要求」、「意思決定」から各1題ずつ出ると予測できます。
Part3によくあるストーリー展開の上位5つは次のようになります。
1.導入→要求→提案:
2.導入→要求→提案→意思決定
3.導入→問題→提案
4.導入→問題→提案→意思決定
5.導入→要求→意思決定
Part3の聞き取りを高めるポイントはストーリーを意識するといいです。
「今、何かの問題が発生したな」とか「要求に対して提案をしたな」と内容を区別できれば、音声の理解度が上がります。
結果、スコアも上昇するはずです。
3人の会話問題
毎回1~2題出題されます。
状況は様々で、お客さん+2人の店員の会話や3人で何かを話し合っている場面などがあります。
2人の会話問題と比べて状況の把握がやや難しい問題が多いです。
会話が読まれる前に、
“Questions XX through YY refer to the following conversation with 3 speakers.”
という注釈が入るため、会話の前に3人の登場人物が出てくることが分かります。
このアナウンスを聞いたら、通常の問題よりも登場人物が1人増えることを念頭に置いて会話を聞いていきましょう。
解き方は2人の会話と同じなので、怖がる必要はありません。
特徴的なのは設問や会話の中に人名が頻出することです。
一人が会話の冒頭で2人の名前を読んだり、2人の会話の途中で3人目の名前が呼ばれたりします。
「誰が何を発言しているか」を分かりやすくするための出題者側の工夫です。
その人物の発言に設問のヒントが含まれています。
設問の主語が人名だったときは、その名前を待ち受けながら会話を聞き、続く発言内容聞き取ることが大切です。
図表つき会話問題
毎回Part3の最後に2題出題されるのが図表入りの問題です。
例えば、地図やメニュー表などの図表が出され、
「女性が行くお店はどれか」
「男性が選んだカーペットはどれか」
のような問題が出題されます。
会話を聞いた後に図表を確認しても瞬時に理解することは難しいです。
そのため、事前に図表を確認してください。
そして、どのような問題になるかを把握しておくと図表問題で正解しやすくなります。
図表つき会話問題は次の案内によってはじまります。(Xにはmapやscheduleなどの図表名が入る。)
Questions 62 through 64 refer to the following conversation and X.(問題62-64は次の会話とXに関するものです)
図表つき会話問題のポイントは次のとおりです。
- 人物: 図表つき会話問題の登場人物は必ず2人(「3人+図表」の組み合わせはない)
- 構成: 2人の会話問題と同様に「導入」、「問題」、「要求」、「提案」、「意思決定」のストーリーに分けられます
- 図表に関する情報:「グラフを見てみましょう」のように明示的に図表を参照する場合と、暗に図表の情報を述べる場合がります
問題形式別 解き方のポイント
Part3の3つの設問には、
全体的な内容を問う「森タイプ」
個々の細かい情報を問う「木タイプ」
があります。
概要把握問題 (森タイプ) |
話の概要について答える |
---|---|
詳細把握問題 (木タイプ) |
話の詳細について答える |
次回アクション問題 (木タイプ) |
会話後の行動について答える |
話し手の意図問題 |
特定のセリフの詳細な意味を答える |
図表問題 | 図表を見て答える |
森タイプ:概要把握問題
概要把握問題とは、全体的な内容を問う「森タイプ」になります。
主には以下の内容になります。
- 何について話しているか(話題)
- 男性/女性は誰か(人物)
- 職業は何か(職業)
- どこで話されているか(場所)
ポイントは下記のとおりです。
- 各問題の1問目に来ることが多い
- 話の冒頭ですぐにヒントが出ることがある
- 話の全体像から推測して判断することもある
ヒントが一度しか登場しない「木タイプ」の問題と異なり、ヒントが複数の箇所に登場することが多いため、最後に解くこともできます。
「森タイプ」の設問は39問中4~10問程度出題されます。
比較的正解を得やすいので、全問正解を目指しましょう。
気を付けたいのは、ヒントと選択肢の間の言い換えです。
例えば、職業を問う設問のヒントとして、スピーカー自体がI’m a doctorと名乗ることはほぼないです。
会話に登場する
「診察する」
「医学の学会に出る」
と言った語句からの推測が必要になります。
概要把握問題によく出る設問は下記のとおりです。
◎話題・目的◎ |
What is the topic of the conversation? 会話のトピックは何か? |
What is the conversation (mainly) about? 会話は何についてのものか? |
What are the speakers (mainly) discussing? スピーカーは何について話していますか? |
What is the purpose of the man’s/woman’s call/visit? 男性/女性の電話/訪問の目的は何か? |
What is the man/woman calling about? 男性/女性は何について電話しているか? |
Why is the man/woman calling? 男性/女性はなぜ電話しているか? |
◎場所◎ |
Where (most likely) are the speakers? スピーカーたちはどこにいる? |
Where does the conversation (most likely) take place? 会議はどこで行われているか? |
◎業種・職種◎ |
What type of business/company do the speakers (most likely) work for? スピーカーたちはどんな企業に勤めていますか? |
Who (most likely) is the man/woman? 男性/女性は誰か? |
What is the man’s/woman’s occupation 男性/女性の職業は何か? |
most likelyは「もっとも…しそう」の意味です。TOEICの設問文によく出現します。
詳細把握問題
詳細把握問題とは、出来事や事実など、話の細部について問われる問題です。
詳細把握問題のポイントは次のとおりです。
- Part3でもっとも出題頻度が高い
- 「何の問題が起きていますか」などの漠然としたものから、「なぜKenは引越しをしたのですか」などの具体的なものまで様々
- 設問と本文の順番が概ね一致します: 事前に出現箇所の予測を立てて音声を聞く
具体的には以下のが問われます。
依頼・提案・申し出を問う
スピーカーの「依頼・提案」内容を問う設問は「木タイプ」の設問です。
- 「依頼」:What does the man ask/request…?
- 「提案」:What does the woman suggest/recommend…?
- 「申し出」:What does the man offer…?
絶対に主語となっている人がヒントを言います。
なお、問題の順番とヒントの順番は一致します。
つまり、問題が1問目で主語が女性なら、序盤の女性の発言にヒントがあると予想して聞けば正解しやすいです。
- 「依頼」:Can you…?/Could you…?
- 「提案」:How about…?/You should
- 「申し出」:I’ll…(for you)/Let me…
といった表現がヒントになります。
毎回、2~8問、出題されます。
依頼・提案・申し出によく出る設問文は次になります。
◎依頼◎ |
What does the man/woman ask for? 男性/女性は何を頼んでいますか |
What is the man/woman asked to do? 男性/女性は何をするよう頼まれていますか |
What does the man/woman ask the woman/man to do? 男性/女性は女性/男性に何をすることを頼んでいますか |
What does the man/woman request? 男性/女性は何を要求していますか |
◎提案・申し出◎ |
What does the man/woman suggest? 男性/女性は何を提案しているか。 |
What does the man/woman suggest doing? 男性/女性は何をすることを提案していますか |
what does the man/woman recommend the woman/man do? 男性/女性は女性/男性に何をするよう勧めていますか |
What does the man/woman offer to do? 男性/女性は何をすることを申し出ていますか |
次回アクション問題
次回アクション問題とは、話が終わった後、人物(男性/女性)が何をするかについて問われるものです。
次回アクション問題のポイントは次のとおりです。
- ほとんどの場合、各問題の3問目に出る
- 話の終盤にヒントがあることが多い
- 音声中、2問目のヒントを聞いたら次回アクションのヒントを待ち構える
具体的には、
「問題」は「心配・トラブル表現」
「次の行動」は後半の「未来表現」、「依頼・提案・申し出」
がヒントになります。
問題・心配事
What is the man’s problem?などは、問題や心配事を問う「木タイプ」の問題です。
39問中1~3問出題されます。
ヒントは問題の主語が言う「・・・が心配だ」と言った懸念を表す表現や、「・・・が壊れた」「・・・を忘れた」と言ったトラブルに関する表現です。
次回アクション問題によく出る設問文は次のとおりです。
◎問題◎ |
What is the man’s/woman’s problem? 男性/女性の問題は何か? |
What is the man/woman concerned about? 男性/女性は何を心配していますか? |
What problem does the man/woman mention? 男性/女性はどんな問題に言及していますか? |
次の行動
一方、What will the woman do next?などは、設問の主語が次に取る行動を問う「木タイプ」の問題です。
39問中4~10問出題されます。
3問目として出題されるので、ヒントは設問の主語の終盤の発言に登場します。
提案・申し出表現、特に、未来を表す助動詞willに続く動詞に注意してください。
また、会話の相手の発言中の「・・・してください」と言った依頼表現もヒントになります。
次回アクション問題によく出る設問文は次のとおり。
◎次の行動◎ |
What will the man/woman probably/most likely do next? 男性/女性は次に何をする可能性が高いですか |
What does the man/woman say he/she will do? 男性/女性は何をすると言っていますか? |
What will happen next? 次に何が起きるか? |
話し手の意図問題
話し手の意図問題とは、特定のセリフの詳細な意味について問われる問題です。
印刷された設問中に引用符””で囲まれた分があれば「意図問題」になります。
会話を聞き、引用符内の発言がどのような意図で行われているかを答える。
ヒントは会話の流れにあります。
例えば、「もう10時だ」という発言は、
- 会議直前の会話なら「開始時間に遅れてしまう。」という意味
- 残業中の会話なら「そろそろ帰宅したい」という意味
になります。
全ては文脈次第になります。
先読み時に発言をチェックすることは大事です。
しかし、その聞き取りだけに集中せずに、流れを押さえることが大切です。
意図問題は39問中2~3問出題されます。
話し手の意図問題のポイントは次のとおりです。
- Part3とPart4を通算して5問程度
- セリフの前後関係を正しく理解しないと解けない
- 選択肢はポジティブな内容とネガティブな内容で分かれていることが多い:
迷ったら口調から雰囲気で判断する
話し手の意図問題によく出る設問文は次の通りです。
頻出パターン |
What does the man/woman imply when (s)he says, “…”? 男性/女性が…と言う時、何を示唆していますか |
What does the man/woman mean when (s)he says, “…”? 男性/女性が…と言う時、何を意図していますか |
Why does the man/woman say, “…”? 男性/女性はなぜ…と言いましたか |
図表問題
図表問題とは、会話から聞き取れる情報と、図や表(グラフィック)から読み取れる情報を組み合わせて答える設問が「グラフィック問題」です。
難しく思えますが、会話を聞く前にグラフィックから話題が分かることは大きなメリットです。
ポイントは次の通りです。
- Part3の最後の3セット(あるいは2セット)に出現します
- 図表問題を見て解く問題はLook at the graphic.(図表を見てください)で始まる設問のみ: それ以外の2問は図表と関係なく解けます
- 図表の情報の一部が選択肢と対応する: 図表の別の情報と音声を関連付けて解く
図表問題によく出る設問文は次のとおりです。
◎設問文◎ |
Look at the graphic. Where/Which/What/How…? (図表を見てください。どこ/どちら/何/どうやって…をしますか) |
図表問題は前もって図表を見ておくことが正答率をあげる鍵です。
少ない解答時間の中で、図表を見て選択肢を選んで・・とやってもしっかりと正解を選ぶのは難しいです。
問題と図表を先に読んでおき、会話を聞きながら正解となる選択を吟味し解答していきましょう。
Part3の勉強法
Part3の勉強法は、やはり先読みに慣れることが最重要です。
聞き取りの強化を考えることももちろん大切ですが、これは短期間ではどうにもならないのが事実です。
そのため、問題形式と先読みに慣れることに重点を置いた学習をしていきましょう。
TOEIC公式問題集が理想ですが、本番と同じ形式の問題を先読みをしながら慣れるようにする勉強をしていけば大幅に点数は伸びます。
また、TOEICの本番の英語のスピードよりも速いスピードの英語を聞いておくことも勉強としては有効です。
速いスピードの音に慣れてしまえば、本番のスピードはゆっくりと聞こえるようになります。
これにはもともと速い音が収録されている教材を買う、もしくは音声加工で音を速くするなどの方法があります。
また、以下の方法もあります。
基本的なビジネス用語を理解
TOEICで頻出するビジネス英語について、単語をしっかりと理解します。
これまで英検や大学受験で英語に取り組んできた人も、TOEICを受けてみると出てくる単語が違ったり、同じ単語でもビジネス文脈で使われることが多い感じます。
TOEICは他のテストとは異なり、ビジネス要素の強いテストです。
そのため、専用の単語帳を使うなどしてTOEIC頻出単語は押さえておくようにしましょう。
短文の聞き取りができるようになる
会話文を聞き取り、正答を選ぶためには、まずは短文の聞き取りができる状態を目指しましょう。
まずは文の中の「主語」と「動詞」を的確に聞き取る練習をすると、文の核となる意味をとらえることができます。
長い会話を聞くのが苦手な人は、まずは一文ずつ理解をする練習をしていきましょう。
シャドーイングで音声認識のスキルを上げる
シャドーイングとは、流れる音声に追いかける形で英語を発音していく勉強法です。
音声に影のようについていくためシャドーイングと呼ばれます。
シャドーイングでは、音声を認識したら即座に口に出さなければいけないため、耳で聞いた音をすぐに理解するスキルが鍛えられます。
まずはスクリプトを見ながらシャドーイングをしてみて、慣れたら何も見ずにシャドーイングにチャレンジしてみましょう。
ディクテーションでリテンション能力を上げる
Part3で高い正答率をあげるためには、会話を少しの間記憶にとどめておき、正しい選択肢を選ぶ必要があります。
この少しの間記憶を保持することを「リテンション」と言いますが、リテンション能力を高めるためにはディクテーションという方法が効果的です。
ディクテーションとは、読み上げられた音声を書き起こす勉強法です。
会話が読まれてから実際に書き起こすまで、音声を頭の中に一時記憶して、それを出力する必要があるため一時的な音声の記憶を鍛えるのに効果的です。
テスト中に気がそれることがあっても、リテンション能力を鍛えておけば会話の流れを追うことができ、集中力が弱まってきても得点を伸ばすことができるでしょう。
まとめ:基礎的なリスニング能力を高めること
この記事では、Part3について詳細を解説してきました。
内容をまとめると次のようになります。
- Part3は複数人による会話を聞いて設問に答える
- Part3は5つの解答手順に従って解く
- 2人の人物会話、3人の人物会話、図表つき会話がある
- 概要把握問題や詳細把握問題がある
- 範囲を絞ることで効果的に先読みをする
リスニングは純粋な聞き取りの力ももちろんです。
しかし、Part3の形式に合わせた先読み解答や問題のパターンを知ってテストに臨むことで得点率を上げることができます。
基礎的な単語や聞き取り能力を高めつつ、TOEICの独特な問題形式で演習を重ね、本番でもしっかりと力が発揮できるように準備していきましょう。
みんてぃあ