Part5は大学受験などでもお馴染みのいわゆる穴埋めの文法問題です。
Part5の出題範囲は広く、英文法の基礎知識がほぼすべて問われます。
一方、よく出る設問はワンパターンです
そのため、頻出問題を反復練習することで、英語初心者でも高い正答率が期待できます。
もし、あなたが以下の悩みを抱えていればこの記事で解決できます。
- TOEIC文法問題のコツを知りたい
- Part7に十分な時間を確保したい
Part5はPart2に次いでスコアを上げやすいパートです。
この記事でテクニックを身に着けて、解答時間の短縮してみてください。
このパートで1問に割ける時間は平均20秒程度です。
もし、これが可能になれば、Part7に十分な時間を充てることができて、リーディングセクション全体のスコアアップを実現できます。
ではPart5の戦略と勉強法について解説していきます。
Part5の出題形式と配点
まず、あなたにPart5の出題形式についてお伝えします。
出題数 | 30問 |
---|---|
配点 | 150点 |
内容 | 1カ所が空欄になった英文を読み、そこに入れるのに最も適切な語句を一つ選びます。 |
解答時間 | 1問5秒~30秒(平均20秒)、パート全体で約10分 |
Part5の出題形式
Part5は短文の空欄補充形式の問題です。
4つの選択肢の中から、空欄に最適なものを選ぶ問題が出題されます。
単純な語彙力を問う問題があります。
他にも時制や品詞を問う問題など、基礎的な文法知識が網羅的に問われるパートになっています。
~Part5の出題形式の例~
Please submit the report (_____) Monday.
- A:in
- B:by
- C:untill
- D:with
正解B
日本語訳
「月曜日までにレポートを提出してください」という意味です
そのため、Bの「by」が正解です。
Part5の配点
TOEICの配点は公開されていませんが、全体で200問あり、満点が990点です。
なので1問あたり5点くらいと考えるのが妥当になります。
ただし、各回で難易度によって点数にばらつきが出ないように、平準化されています。
そのため、必ずしも1問5点ではありません。
Part5は全部で30問なので、150点ほどと考えられます。
目標正答数(30問中):
600点→20問/700点→22問/800点→25問
Part5の戦略と攻略
Part5の戦略
まずはPart5に対してどの程度の時間をかけるのかということについてです。
私の目安としては全30問を10分以内、時間をかけても12分以内で回答することを目標にします。
Part5で大切なことは、回答時間をとにかく短縮して最難関であるPart7に備えることです。
つまり、最短時間で、可能な限り省エネで、かつ正確に回答をすることです。
この方法についてはこのページの攻略法のところで詳しく説明をしていきます。
また、Part5は大きく分ければ文法問題と語彙問題の2つです。
文法問題については特に高度な文法知識が問われることはないです。
そのため、基礎的な文法をしっかりと理解するだけで点数アップすることができます。
短期間で点数アップを狙うのであれば文法問題を中心にして対策をしていくことです。
この方法について、これから詳しく解説していきます。
Part5の攻略法
1.選択肢から読む
Part5をできるだけスピーディーにそして正確に回答をしていくことがTOEIC全体で高得点を取るには必要です。
問題文を目にすると、つい文頭から読んで内容を把握しようとしがちです。
このようなごく一般的な回答の方法では時間がかかってしまうのがPart5です。
Part5で一番やってはいけない解き方は、問題文を読んで、続いて4つの選択肢を見て回答をするということです。
全文を読んで解答していると、上級者でもPart7の最後まで解けなくなります。
回答時間を短縮するためには、問題文をすべて読むことなく回答をする必要があります。
時間を節約することが大事なので、まず選択肢に目を通してください。
2.問題を3パターンに分類する
選択肢を読んで以下の3つのパターンに分類してください。
- 全文を読まずに解く問題
- 全文を読んで解く問題
- 判断が必要な問題
問題文を頭から余間あなくても解ける問題は40%もあります。
読まずに解く問題 (30問中9問) |
品詞/代名詞の格/関係詞 |
---|---|
判断が必要な問題 (30問中9問) |
前置詞・接続詞/数量詞/動詞の形 |
読んで解く問題 (30問中12問) |
語彙 |
3.約5秒で答え、時間を稼ぐ
「読まずに解く」問題については、5秒程度で解答できるようにこの記事でテクニックを身に着けよう。
ここで節約した時間を「読んで解く」問題に割り当て、結果として各問題を平均20秒で解けるようにしよう。
つまり、Part5は20秒×30問=600秒(10分)で終えることです。
この記事で取り上げるテクニックは、問題の90%をカバーできます。
Part5のテクニックはPart6にも応用可能です。
両パートを計20分で終わらせて、Part7に55分を残すことが目標です。
仮に20分で終わりそうにない場合でも、Part7に入ります。
例題
2つの問題を例として使うことにします。
(1)Please submit the report (_____) Monday.
- A:in
- B:by
- C:untill
- D:with
(2)The result came out, and he was (_____) disappointed.
- A:strong
- B:strongly
- C:stronger
- D:strongest
まずするべきことは、回答の4つの選択肢を見ることです。
見るポイントは、4つの選択肢がどのような単語の羅列になっているかです。
- (1)では回答の選択肢が似ていない単語
- (2)では回答の選択肢が似た単語
これを見るだけでとても大切な情報を得ることができます。
(1)は、似ていない単語から1つを選ぶという問題なので、この問題は問題文の内容に適した単語を入れるという問題になります。
つまり、「語彙問題」というわけです。
(2)は、似た単語から1つ選ぶという問題なので、与えられた問題文に適した品詞や形の単語を入れるという問題になります。
つまり、「文法問題」というわけです。
選択肢を見て(2)のパターンの文法問題ということが分かれば、問題文をすべて読む必要はないです。
( )の前後だけを読めば回答することができるからです。
例で出した(2)ですと、( )の前後を見れば「be disappointed(がっかりする)」という動詞の受動態になっています。
そのため、( )には動詞の「disappointed」を修飾できる品詞の単語しか文法上入ることができません。
その上でもう一度4つの選択肢に戻り、動詞を修飾できる副詞を探します。
それゆえに答えは選択肢の中で唯一の副詞である「B:strongly」となるわけです。
この方法で大幅に回答時間を短縮することができます。
このように回答の選択肢に似た単語が並ぶ問題は、文章に合った正しい品詞や形の単語を選択する問題です。
そのため、基礎的な文法のルールに従って回答をするのみです。
Part5の解き方
TOEICのリーディングはとにかく時間との勝負。
特に時間のかかるPart7にしっかりと時間を使うためにも、Part5ではテキパキと問題を解いていく必要があります。
具体的には、Part5は9分~12分程度で素早く解き、他のパートに時間を使うことが高得点を得るためには必要です。
他のパートを含めた最適な時間配分については、TOEICで高得点を取るための時間配分の記事で詳しく紹介しています。
Part5では、ただ問題を頭から読んで解いていくのでは時間がかかりすぎます。
次のような解き方のポイントを意識して効率よく解答を進めていきましょう。
先に選択肢を見てから問題を解く
これはPart5の鉄則ですが、問題より先に選択肢を読みましょう。
選択肢を読むことで何が問われている問題なのかを判別することができるからです。
例えば、
- 選択肢に様々な前置詞が並んでいたら前置詞の問題
- 選択肢に語幹の同じ単語ばかりであれば品詞問題
となります。
このように、あらかじめ選択肢を読んでおくことで何が問われている問題かを推測できるます。
あとはそれぞれの問題に最適な解き方をすれば正解がぐっと近づきます。
問題文は空欄の前後から読む
問題によっては、空欄の前後部分だけで解答が分かるものもあります。
問題文は2~3行とはいえ、30問積み重なると結構な時間ロスになります。
そのため、まずは選択肢の空欄前後を見て答えられる問題はさっと解答してしまいましょう。
迷った問題は飛ばして後から戻ってくる
一つ一つの問題にかけられる時間が少ないため、分からない問題で詰まってしまうと大幅な時間ロスになります
知らない単語が出てきたり、分からない問題にぶつかってしまったら、一旦飛ばして他の問題を解いてから取り組みましょう。
まずはPart5全体を一周して解ける問題を先に解き、二周目以降で分からなかった問題を解いていくと良いでしょう。
消去法は有効か?
リスニングセクションのPart1とPart2では消去法が力を発揮すると説明をしました。
それではこのPart5では消去法は有効になるのでしょうか?
消去法はパート5でも正答を選ぶ手段としては強力ですが、消去法に頼ると回答時間が長くなってしまいます。
リスニングセクションと違って各自のペースで進めていくのがリーディングセクションです。
Part5でも消去法は有効ですが、高得点を狙うとなるとPart5を極力短時間で終えてPart7に備えたいです。
そのため、消去法よりも一発で正答をマークしにいくようにしたいところです。
基本的に消去法には頼らない、しかしここぞというときは消去法に頼って正解を取りにいくというスタンスが賢い方法だと言えます。
文法問題にはどのようなパターンがあるのかを以下に記します。
Part5 パターン別の解き方
Part5は設問のタイプは、以下の8パターンに分類されます。
設問 | 問われる内容 | 出題 |
品詞問題 | 名詞、形容詞、副詞など | 6~9問 |
代名詞問題 | they,their,themなど | 1~2問 |
関係詞問題 | which,thatなど | 1~2問 |
前置詞問題 | of,to,fromなど | 2~3問 |
接続詞問題 | because,andなど | 2~3問 |
数量詞問題 | each, some, anyなど | 1~2問 |
動詞問題 | 動詞の態・時制・活用 | 3~4問 |
語彙問題 | 単語力、単語の使い方 | 9~12問 |
では、各パターンの解き方を簡潔に説明します。
品詞問題
品詞問題は、名詞・動詞・形容詞・副詞など異なる役割を持つ語句から、もっとも適切な選択肢を選ぶ問題です。
空欄の前後だけ見て5秒で解きます。
最初に目を通すべきは選択肢です。
ある単語の異なる品詞が3つ以上あれば品詞問題です。
(例えば:certainly/certainty/certain/certainness)
品詞問題は全文を読ますに解くことができます。
空欄の前後の2,3語だけを見て5秒で解答しよう。
空欄の前後に動詞がある場合は副詞、冠詞や所有格がある場合には名詞が正解です。
下記が問題の一例です。
Employees of ABC Inc., will receive (_____) financial support when finding a place to live.
- A. extend
- B. extent
- C. extensive
- D. extending
この問題では、「”extend”の意味を持つ単語が空欄に入るが、どのような形が適切か」が問われています。
意味としては”extend”が含む意味が入ることは確定しています。
しかし、形容詞なのか動詞なのか、動詞の進行形なのかが問われています。
空欄前後を見ると、空欄の後には”financial support”という名詞が来ています。
名詞を修飾する形容詞の形になっている”extensive”(広範囲な)のCが正解となります。
日本語訳:
ABCの社員は、住まい探しの際に手厚いサポートを受けることができます。
下記だけは確実に押さえてください。
冠詞(the/a/an)と名詞の位置関係は、正確には以下の通りです。
冠詞以外にhis、theirといった代名詞の所有格にも同じことが言えます。
◎冠詞+名詞:
a job
◎冠詞+形容詞+名詞:
an important job
◎冠詞+副詞+形容詞+名詞:
an increasingly important job
代名詞問題
代名詞問題では、they, their, themなどに代表される代名詞と呼ばれる語句からもっとも適切な選択肢を選びます。
「格」を問われたら空欄の前後を見て5秒で解く
人称代名詞の問題には2つのタイプがあります。
①選択肢に格は同じで指すものが違う代名詞が並ぶ問題
(例:his、her、its、their)。
代名詞が空欄前のどの名詞を言い換えるかを問題を読んで判断します。
このタイプはめったに出ません。
②同じものを指すが「格」が違う代名詞が並ぶ問題
(例:he、his、him、himself)。
これは空欄付近を見れば5秒で解けます。
空欄が目的語なのか主語なのか、といった代名詞の役割を考えます。
同じ「彼」を入れる場合でも、heなのかhisなのかhimなのかを文章に応じて使い分ける必要があります。
所有格(例:his)、主格(例:he)、再帰代名詞(例:himself)が正解になることが多いです。
例えば、下記のような問題が代名詞の典型例です。
Drivers are asked to park (_____) cars within the white lines.
- A. their
- B. theirs
- C. they
- D. themselves
空欄の後ろを見ると、名詞である”cars”があるため、空欄には「彼らの車」となるような所有格が入る必要があります。
選択肢の中で所有格は”their”のみなので、Aの”their”が正解です。
日本語訳:
ドライバーの方は、白線内に車を停めてください。
下記は知っておくと役に立ちます。
◎再帰代名詞が正解になるパターン◎
-selfで終わる再帰代名詞は、主に以下の2つのパターンで出題されます。
①主語と目的語の指す対象が一致
- The panelist will introduce themselves from the stage.
訳:パネルディスカッションの討議者は、ステージから自己紹介を行います。
②動作を行う人物の強調
- The manager contacted the most important customers herself.
訳:マネージャーは自分自身で最重要顧客に連絡を取った。
herselfは「自分自身で」の意味を取り、文末によく登場します。
同じく「自分自身で」を意味するのは下記になります、
by oneself, for oneself, on one’s own
関係詞問題
関係詞問題では、whichやthatなどに代表される関係代名詞と呼ばれる語句からもっとも適切な選択肢を選びます。
「先行詞」と「後続内容と空欄の関係」を見る
関係詞の問題は、「空欄直前の先行詞」と「後に続く内容と空欄の関係」の2つのポイントを押さえれば機械的に解けます。
ほとんどの場合、主語(または主語の一部)になる関係代名詞が問われます。
この技術で解けない問題の出題はまれなので、疑問詞(wh-で始まる単語)が並ぶ関係詞の問題は、5~10秒で正解を選ぼう。
例えば、下記のような問題が関係詞の典型例です。
At the Tokyo hotel, every room is equipped with complimentary wireless internet service (_____) is available to guests.
- A. who
- B. whose
- C. what
- D. that
空欄の後ろを見ると、is(available to …)という動詞なので、空欄には主語が入ります。
先行詞はcomplimentary wireless internet serviceなので、物を先行詞に取り主格(主語)の働きをする(D)thatが正解です。
日本語訳:
東京ホテルでは、すべての部屋に宿泊客が利用できる無料の無線インターネットサービスが備えられています。
下記だけは確実に押さえてください。
◎関係代名詞問題のチェックポイント◎
- 空欄の後ろに名詞が続き、空欄が主語の一部になっている場合は所有格
- 空欄の後ろに動詞が続き、空欄が主語になっている場合は主格
先行詞は、人・人以外・先行詞がない、3パターンで考えます。
空欄直後に名詞 (空欄は所有格) |
空欄直後に動詞 (空欄は主格) |
|
先行詞が人 | whose | who/that |
先行詞が人以外 | whose | whichi/that |
先行詞がない | ー | what |
前置詞や接続詞①
前置詞問題では、inやatに代表される前置詞から、最も適切な選択肢を選ぶます。
よく出題される前置詞は、in,on,of,forのような基本的な単語がほとんどで、難しい問題は出題されません。
接続詞問題では、because, andに代表される接続詞から最も適した語句を選ぶます。
代表的な接続詞としては、However,Although,Since,Whenなどが挙げられます。
どれも高校までで学習する範囲で、単語のレベルとしてはそれほど難しくありません。
選択肢に前置詞と接続詞が混在していれば、空欄の後ろの形を見ます
選択肢に前置詞や接続詞が混在している場合は、まず空欄の後ろの「形」に注目します。
そこが
- 主語と動詞を含む「節」なら空欄には接続詞が入る
- 「名語句」なら空欄には前置詞が入る
「前置詞1つと接続詞3つ」のような比率で選択肢が構成されていれば、この方法で選択肢を1つに絞りこむことができます。
文全体の意味を把握する必要はありません。
例えば、下記のような問題になります。
Jon had to work overtime (______) the project deadline
- A. because of
- B. as if
- C. even though
- D. given that
空欄の後ろを見ると、the project deadlineという名詞句があるので、空欄には前置詞が入ります。
選択肢の中で唯一の前置詞である(A)because ofが正解です。
because ofが手前の節(Jon had to…)と名詞句を繋ぐ役割をしています。
日本語訳:
ジョンはプロジェクト納期のために残業しなければならなかた。
下記だけは確実に押さえてください。
◎前置詞と接続詞◎
選択肢前置詞や接続詞が混在する問題で再頻出する語句を紹介します。
前置詞 | 接続詞 | |
~の時、~の間 | at/during | when while/as |
~の直後 | upon | once /as soon as |
~だから | because of due to/thanks to |
because since/as |
~にも関わらず | despite in spite of |
although even though |
sinceやasは前置詞と接続地のどちらでも使うことができます。
必ずしも同じ意味とはならないことに注意してください。
例えば、接続詞のsinceは「~だから」「~以来」の意味を持つが、前置詞のsinceには「~だから」という意味はないです。
前置詞や接続詞②
前置詞か接続詞かが決まったら、空欄/カンマ前後の関係を掴む
前置詞・接続詞が混在している場合は、「前置詞や接続詞①」を用いて空欄に前置詞と接続詞どちらか入るかを判断します。
品詞で選択肢を1つに絞り込めなければ、問題文全体に目を通しましょう。
空欄が文中にあれば空欄前後の関係を、空欄が文頭にあれば文中のカンマ前後の関係を掴み、文意に合う選択肢を選びます。
選択肢が全て「前置詞」、すべて「接続詞」の問題も同じアプローチで正解が決まります。
例えば、下記のような問題になります。
______ Mr. Sato was president of Google, the company increased its profits every year.
- A. While
- B. During
- C. Whether
- D. Considering
空欄の後ろからカンマで節なので、接続詞が入ります。
接続詞の(B)Duringは不可となります。
(A)Whileを入れると、カンマ前の「佐藤さんが社長を務めていた」という節を、カンマ後の「会社は毎年増収した」という節がスムーズにつながります。
日本語訳:
佐藤さんが社長を務めていた間、会社は毎年増収していた。
下記だけは確実に押さえてください。
◎小さな接続詞はパートナ語句を探す◎
ここまで登場した「接続詞」の問題は、問題文を読んで2つの節の関係を確認しなければならず、読む範囲が大きいです。
一方「小さい接続詞」の問題は、決まり文句に注目するだけで解けます。
以下がTOEICに出る「小さい接続詞」です。
◎both A and B
(AもBも)
◎neither A nor B
(AもBも~でない)
◎either A or B
(AかBか)
◎not only A but also B
(AだけでなくBも)
◎between A and B
(AとBの間)
◎whether A or B
(AであれBであれ)
数量詞の問題
数量詞の問題は、each,some,any等の用法について問われます。
数量詞の問題のポイントは名詞の数か文脈
名詞の数量を表す形容詞として機能する数量詞の問題は、たいてい5秒で正解可能です。
空欄に続く名詞が
- 複数形ならall,some,a few
- 単数形ならeach,every,another
が正解である可能性が高いです。
ただし、選択肢にeverythingやno oneなどの代名詞が並んでいる場合は、文脈を考慮する必要があります。
例えば、下記のような問題になります。
It is the responsibility of (_____) company employee to ensure that all personal contact information is up to date.
- A. most
- B. each
- C. many
- D. whole
空欄の後ろにcompany employeeという単数形の名詞があるのでBのeachが正解になります。
(A)と(C)には複数形の名詞が続きます。
「会社全体」はwhole companyと言えるが、「全社員」の意味でwhole employeesとは言えないので、(D)も不可です。
日本語訳:
自分の連絡先情報を確実に更新しておくことは、各従業員の職務です。
下記だけは確実に押さえてください。
◎anotherとeveryに複数形が続くこともある◎
基本的にanotherやeveryの直後には名詞の単数形が続くが、文脈によっては複数形が続くことがあります。
以下の2つのパターンを知っておくと便利です。
- ①The event will last for another thee days
訳:イベントはさらに3日間続く - ②Trains to Kobe leave every five minutes.
訳:神戸行きの電車は5分間隔で出発します。
数量詞一覧
数量詞問題では、基本的な用法から、普段はあまりみかけない応用的な用法まで、広い知識が問われます。
以下、基本的な数量詞一覧を確認してみてましょう。
動詞問題の解き方
動詞の問題は、過去形、未来形、現在完了形など動詞には様々な形があります。
文法問題ではこの動詞の活用を問う問題が頻出します。
動詞の形は「態」「主述の一致」「時制」をチェックして解く
選択肢に動詞の活用形が並んでいたらこのタイプです。
例:will promote/has promoted/to promote/was promoted
意味より形に注目してください。
最もよく問われるのが「態」です。
選択肢を
- 「能動態の動詞」
- 「受動態の動詞」
- 「動詞になれない活用形」
の3つに分類します。
- 空欄前に主語の名詞、空欄後に目的語の名詞があれば「能動態」
- 空欄前に主語の名詞はあるが、空欄後に目的語の名詞がなければ「受動態」
「主語の数と動詞の形の一致」と「時制」もチェックして選択を絞ることが大切です。
時制の判断には下のコラムを参考にしてみてください。
例えば、下記のような問題になります。
Kato (_____) to a managerial position due to his outstanding performance.
- A. will promote
- B. has promoted
- C. to promote
- D. was promoted
空欄以外に動詞がないので、動詞になれない活用形(C)は不可です。
空欄前に主語がある一方で、空欄後に目的語となる名詞がない。
よって唯一の受動態(D)が正解です。
日本語訳:
加藤さんはその優れた業績により管理職へ昇進した。
ここだけは押さえておいて。
◎過去形に対する時間の副詞句◎
last week /… ago /yesterday
◎現在完了形に対応する時間の副詞句◎
for the past three years / since …
◎未来系に対応する時間の副詞句◎
in two weeks / next month
◎3単現なのに動詞に-sがつかない◎
以下のような文では「3人称単数現在=動詞に-sが付く」というルールは通用しないです。
Ron insists that the CEO join the weekly meeting.
(論は最高責任者が週一回の会議に加わることを主張しています。)
同様に、以下の動詞で「提案」「要求」を表す文では、that節で動詞の原形を用います。
suggest / ask / propose / advice / request / require / demand / recommend / prefer / order
語彙問題
語彙問題では、異なる4つの語句から意味的に自然な選択肢を選びます。
Part5は文法パートと呼ばれるが、実は語彙問題の出題がもっとも多いです。
語彙問題は全部読んでから解答
最も多く出題されるが語彙問題です。
選択肢にある単語の品詞が全て同じなので、特定しやすいです。
文全体の意味が分からなければ解答できないので文頭から目を通しましょう。
ただし、単語を知らなければどんなに悩んでも正解できないので、次に進むことです。
例えば、下記のような問題が出題されます。
Renting an apartment in a foreign country can be a (_____) and time-consuming task.
- A. complicated(複雑な)
- B. fragrant(香りの高い)
- C. determined(確固となる)
- D. imperceptible(微小な)
time-consuming(時間のかかる)と並列して文末のtask(仕事)を修飾する形容詞は、Aのcomplicated(複雑な)のみです。
他の選択肢は、「アパートを借りること」について説明する性質の形容詞ではないです。
日本語訳:
外国でアパートを借りすることは複雑で時間のかかる仕事になり得ます。
下記は知っておくと訳に立ちます。
◎悩むのは何秒まで許される◎
「読んで解く」と言っても時間を無駄にしてはいけません。
語彙の問題で悩んでいいのは30秒までです。
前置詞なら20秒。
それ以上考えても正答率は上がらないどころか、Part7の解答時間が減ってしまうことを肝に銘じましょう。
選択肢が知らない単語ばかりなら、5秒であきらめる方が賢いです。
比較級問題
比較の文章で用いられる、「より○○、最も○○」といった文章が出題されます。
The company is growing three times (_____) than shareholders expected, and more investment is planned.
A. more fast
B. fast
C. faster
D. much fast
空欄の前後を見ると、”three times(3倍)”や”than(~より)”があるため、空欄には比較級を入れるのが正解と分かります。
選択肢では、”fast”の比較級が問われていますが、正しいものは”faster”のみであるため、Cの”faster”が正解です。
日本語訳:
同社は株主の予想の3倍のスピードで成長しており、さらなる投資も予定されています。
イディオム問題
空欄を補うことでイディオムが成立する問題です。
例えば、下記のような問題が出題されます。
I couldn’t help (_____) at his jokes.
A. to laugh
B. laugh
C. laughing
D. will laugh
一見、動詞の後に”laugh”という動詞をくっつけるので”to”が正解に見えてしまうかもしれません。
しかし、helpが出てきたら要注意。
“cannot help ~ing”の形で「~せずにはいられない」というイディオムが成立します。
そのため、空欄にはCの”laughing”を補うのが正答です。
日本語訳:
彼のジョークに思わず笑ってしまった。
Part5の勉強法
Part5の勉強法としては、文法問題から行うようにします。
時間効率を考えればこれが鉄則です。
文法問題といっても文法書に戻り1からやり直す必要はありません。
TOEIC公式問題集など、TOEICの出題形式に沿った問題を繰り返し解けば、どのような文法が問われるのかすぐに分かるようになります。
TOEICの本番ではPart5は全部で30問なので、その2~3倍に当たる60~90問を用意して繰り返し解くようにしましょう。
また、語彙問題は単語帳を使って学習するのは効率的ではありません。
単語帳を使った学習でも点数は上がるのですが、学習時間の割に点数につながらないのが事実です。
Part7の勉強をする中で知らない単語も覚えていくというスタイルでPart5の語彙問題の勉強をカバーすることをおすすめします。
Part5はとにかく短時間で回答を終えてPart7に備える必要があります。
そのため、普段の勉強からストップウォッチで回答時間を計るようにしましょう。
また、1問解いて回答を見て確認する、もう1問解いて回答を見て確認する・・・という方法はおススメしません。
ストップウォッチで時間を計りながら本番と同じように30問まとめて解いて回答を見て確認するという方法にすると回答時間が速くなります。
まとめ:基礎文法を鍛えなおし、素早く満点を取ろう
ここまでPart5の問題と対策方法についてご紹介してきました。
Part5は短文の空欄補充とはいえ、高校レベルの文法知識やビジネス英語が出題されるなど、決して簡単ではないパートです。
また、リーディングは時間配分が難しく、Part5はスピーディーに解く必要があります。